AKG K361-BT は、AKGのプロ向けヘッドホンで初めて Bluetooth 再生に対応した密閉型です。国内の販売品は、ヒビノが扱う3年保証モデルの型番「K361-BT-Y3」が中心です。
制作用のヘッドホンを買うと、移動中に音楽を聴くための別のヘッドホンが欲しくなります。K361-BT はその2本を1本にまとめる選択肢で、理由は3つです。
1. 50mmドライバーの密閉型。 録音中のモニターで音漏れを抑えやすい構造です。ドライバー口径は50mmで、再生周波数帯域は15Hz〜28kHzと公式に記載されています。
2. 無線と有線を切り替えられる。 Bluetooth 5.0で無線再生ができ、着脱式のケーブルをつなげば有線でも使えます。スタジオ側のモニタリングは有線、外出先の視聴は無線、と使い分けられます。
3. 軽くて、バッテリーが長い。 ケーブルを除いた重さは252gです。連続再生時間は公式で最大24時間とされ、充電は約2時間です。
一方で、Bluetoothは遅延を完全にはなくせません。ギターや鍵盤を弾きながら音を確認する用途では、有線接続が前提になります。この点は「買わなくていい人」の節でも触れます。
K361-BT はこの4つのうち、有線への切り替えと着脱式ケーブル、連続再生時間を満たします。
数値は国内代理店ヒビノの製品ページの記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 形式 | 密閉型・アラウンドイヤー、着脱式の合皮イヤーパッド |
| ドライバー | 50mm |
| 再生周波数帯域 | 15Hz〜28kHz |
| 感度 | 99dB SPL/mW(1kHz) |
| インピーダンス | 32Ω |
| Bluetooth | Ver.5.0・A2DP/AVRCP/HFP、対応コーデックはAAC・SBC、通信距離は見通しで約15m |
| 連続再生時間・充電 | 最大24時間(使用条件による)・USB充電で約2時間 |
| マイク | 内蔵(コンデンサー型・全指向性) |
| 重量 | 252g(ケーブル除く) |
| 付属品 | 着脱式ケーブル(約1.2m・約3m、3.5mm)、標準プラグアダプター、充電用USBケーブル、キャリングポーチ |
数字のままでは判断できないので、効いてくる項目を訳します。
対応コーデックはAACとSBC — Bluetoothで音声を圧縮して送る方式のことです。iPhoneで使うAACは、一般に音質を保ちやすい方式とされます。ゲームや楽器の演奏で使う遅延の少ない方式(aptXなど)には、対応が記載されていません。
インピーダンス32Ω — 駆動のしやすさの目安です。低い値なので、オーディオインターフェイスのヘッドホン端子でも音量が足りなくなりにくい水準です。
重量252g — 長時間の作業で首や頭に掛かる負担の目安です。イヤーカップは回転して折りたためるため、バッグにも入れやすい作りです。
有線時のバッテリーの扱い — 公式ページでは確認できませんでした。有線接続でバッテリーが切れた状態でも鳴るのかは、購入前に販売店か代理店に確認してください。
タッチセンサーで操作する。 左側のイヤーカップに触れて、再生と一時停止、音量調整、曲送りと曲戻し、着信への応答ができます。ボタンを探す必要がありません。
自動で電源が切れる。 約10分間、音声の入力がないと電源が切れます。切り忘れでバッテリーを使い切る失敗が減ります。
ヘッドバンドは11段階で調整する。 頭の大きさに合わせられます。ただし左右のイヤーカップを22cm以上に広げないよう、公式が注意しています。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥18,000 | 2026.10.21 取得時点の新品実売価格。型番 K361-BT-Y3(ヒビノ取扱い、3年保証)の出品 | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | JAN 4582234672490 での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「AKG K361-BT」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。同じ検索結果にはイヤーパッド単体、ヘッドホンハンガーとのセット品、中古品も出てくるため、商品名の「イヤーパッド」「セット」「中古」の表記を確認してください。
| ヘッドホン | 種類 | 向いている人 |
|---|---|---|
| AKG K371(¥23,700) | 密閉型・有線 | 無線は要らず、5Hz〜40kHzの帯域と3本のケーブルを重視する人。K371の記事で扱っています |
| audio-technica ATH-M40x(¥16,940) | 密閉型・有線 | 無線は不要で、フラットに近い味付けの定番を安く選びたい人。M40xの記事で扱っています |
| audio-technica ATH-M50x(¥19,900) | 密閉型・有線 | 定番の密閉型を選びたい人。M50xの記事で扱っています |
(価格はいずれも楽天市場での新品実売価格。K371は2026.10.07、M40xは2026.08.25、M50xは2026.10.05 の取得です)
分かれ目は無線の要不要です。無線が要らないなら、同じ予算で選べる有線機のほうが選択肢は広がります。移動中の視聴と制作の両方を1本で済ませたいなら K361-BT です。有線版の K361 との公式な差は、確認した資料では分かりませんでした。
海外のレビューは有線版のK361を取り上げたものが中心で、Bluetooth版のK361-BTだけを掘り下げたものは多くありません。無線で聴いたときの音まで有線と同じかは、多くのレビューの検証範囲外です。Acho Reviewsは有線K361を取り上げ、低域はK371より控えめで、中域が薄く、歯擦音がやや目立つと評価しました。一方で軽さと穏やかな側圧、ケーブル2本の付属は好意的に評価され、同価格帯ではATH-M40xのほうを好むという結論です。
音の評価は割れています。サンレコのレビューは低域の広がりと、耳が疲れにくい柔らかい高域を評価し、無線と有線の差はほとんど感じなかったとしています。対応コーデックはAACとSBCで、aptXやLDACを求める人には物足りない構成です。国内のレビューには、フラットでモニターしやすく側圧がやさしいという評価がある一方、ヘッドバンドの耐久性に不安が残り、割れたという口コミもあるという指摘があります。
複数のレビューで一致するのは、軽さと側圧の穏やかさ、ケーブルが交換できる点です。割れているのは音の評価と、無線時の使い勝手です。
実務的には、録音や打ち込みの確認は有線、移動中の視聴は無線と分けて考えれば期待がずれにくい機種です。ハードに持ち運ぶ現場用途では、ヘッドバンドの扱いに注意が要ります。無線の連続再生は国内代理店の公表値で最大24時間なので、通勤や移動の数日分は充電なしで足ります。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.10.21)。JANは楽天商品検索APIの商品情報(型番 K361-BT-Y3)で確認しています。
評判の参照元: