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モニタースピーカー / REVIEW

HS5の次に買うのは大きいスピーカーか、部屋を測る機材か|
モニター環境は一度に完成させるものではありません。何に不満を感じたら次に進むかを先に決めておきます

2026.08.24 公開
HS5の次に買うのは大きいスピーカーか、部屋を測る機材か
CONCLUSION
モニター環境は最初から完璧を目指さず、不満が出た箇所だけを段階的に買い替えるほうが無駄がありません。最初の基準器としてYAMAHA HS5(¥24,200・1本)から始め、低域の量感が足りないと感じたらKRK ROKIT 8 Generation Five(¥63,800・1本)かADAM Audio T7V(¥35,900・1本)に進み、部屋の反響まで気になり始めたらIK Multimedia iLoud Precision 6 MKII(¥93,500・1本)を検討します。ヘッドホン側はaudio-technica ATH-M50x(¥22,000)を入門の基準にし、音や作りに物足りなさを感じたらSHURE SRH1540(¥83,000)が次の候補です。どちらの系統も「今どこに不満があるか」を言葉にしてから次を選んでください。

モニター環境は一度に完成させないCONCLUSION

モニタースピーカーやモニターヘッドホンは、最初から上位機を揃える必要はありません。むしろ最初の1台で作業を続けているうちに出てくる具体的な不満から逆算して、次に何を買い替えるかを決めたほうが無駄な出費を避けられます。

こういう人買うべき機種実売価格
最初の基準器として、癖の少ないモニタースピーカーが欲しいYAMAHA HS5¥19,250(1本)最安
HS5の低域が物足りず、量感を増やしたい(味付けのある低域でよい)KRK ROKIT 8 Generation Five¥63,800(1本)
HS5の低域が物足りないが、フラットな傾向は保ったまま伸ばしたいADAM Audio T7V¥35,900(1本)
低域を伸ばしても部屋の反響が気になり、機材側で補正したいIK Multimedia iLoud Precision 6 MKII¥154,000(1本)
モニターヘッドホンの入門として、使い勝手重視で1本欲しいaudio-technica ATH-M50x¥19,900
M50xの音や素材・ケーブルの作りに物足りなさを感じ始めたSHURE SRH1540¥83,000

モニタースピーカーは1本単位の価格です。ステレオで使うには2本必要なので、購入前に必ずペア価格も確認してください。

比較の軸は「次に進むきっかけ」CRITERIA

  • 低域の量感が足りないと感じるか。 HS5は54Hzまでの再生(-10dB)で、味付けを抑えたフラットな設計です。低域の物足りなさが具体的な作業の障害になってきたら、次のステップに進むタイミングです。
  • 味付けを許容するか、フラットさを保ちたいか。 ROKIT 8 Generation Fiveは黄色いケブラー系ウーファーによる量感のある低域が持ち味で、T7VはHS5と同じ系統のフラットな傾向を保ったまま再生帯域を39Hzまで伸ばします。同じ「低域を増やす」でも方向性が違います。
  • 部屋の反響まで気になり始めたか。 スピーカー自体の性能を上げても、部屋の壁や机の反射が音を歪めていては意味がありません。iLoud Precision 6 MKIIはARC室内音響キャリブレーションを内蔵し、付属マイクで部屋の特性を測定して自動補正します。スピーカー単体の性能ではなく、設置環境ごと解決するための1台です。
  • ヘッドホン側は素材・遮音性・ケーブル仕様で判断する。 M50xとSRH1540はどちらも密閉型で、インピーダンス・感度も近い数値です。差はドライバー口径・遮音性能・着脱式ケーブルの有無といった作り込みの部分に出ます。

スペックの要点SPEC

数値は各メーカー公式サイトの記載です。

モニタースピーカー系統

項目YAMAHA HS5KRK ROKIT 8 G5ADAM Audio T7ViLoud Precision 6 MKII
ウーファー5インチコーン8インチ(ケブラー系アラミド繊維)7インチ(ポリプロピレン)6.5インチ(コーテッド・ペーパー)
ツイーター1インチドーム1インチシルクドーム1.9インチ U-ARTリボン型1.5インチグラフェン強化テキスタイル
再生周波数帯域54Hz-30kHz(-10dB)42Hz-36kHz(±3dB)39Hz-25kHz(-6dB)45Hz-22.5kHz(±1dB)/低域拡張37Hz
アンプ出力LF45W+HF25W(計70W)総電力203WLF50W+HF20W(計70W)総合150W RMS
最大SPL記載なし111dB110dB以上(ペア)連続103dB/ピーク115.2dB
室内音響補正なしなしなしARC内蔵(マイク付属)
質量(1本)5.3kg10.45kg7.1kg7.9kg

再生周波数帯域の下限は、HS5からiLoud Precision 6 MKIIまで段階的に下がります。 HS5の54Hzから、T7Vは39Hz、iLoud Precision 6 MKIIは低域拡張時37Hzまで再生できます。ただし測定基準(-10dB、-6dB、±1dBなど)がメーカーごとに違うため、数字だけで優劣を決めるのではなく実際に試聴できる環境があれば確認することをおすすめします。

iLoud Precision 6 MKIIだけが室内音響補正を内蔵します。 他の3台がスピーカー単体の性能を追求しているのに対し、iLoud Precision 6 MKIIは設置した部屋の癖ごと機材側で補正する発想です。価格差の大部分はこの機能にあります。

モニターヘッドホン系統

項目audio-technica ATH-M50xSHURE SRH1540
型式密閉ダイナミック型サーカムオーラル・クローズドバック
ドライバーφ45mm・CCAWボイスコイル40mm・ネオジムマグネット
再生周波数帯域15〜28,000Hz5Hz〜25,000Hz
インピーダンス38Ω46Ω
感度99dB/mW99dB/mW
遮音性能記載なし15dB(@1kHz)
ケーブル3種類付属(着脱式ではない)着脱式・無酸素銅・デュアルエグジット
質量285g286g

インピーダンス・感度はほぼ同じ水準です。 どちらもパソコンやオーディオインターフェイスに直結して十分な音量が取れる数値のため、アンプの有無で差が出る組み合わせではありません。差は素材とケーブルの作り込みに現れます。SRH1540は着脱式ケーブルと明示された遮音性能の数値を持ち、M50xより一段仕上げが上がっています。

2つの系統、それぞれの上り方MODELS

モニタースピーカー — HS5から始めて、不満の中身で分岐する。 HS5は味付けを抑えた基準器で、まずここから自分の耳の基準を作ります。低域の量感そのものが足りないと感じるならROKIT 8 Generation Fiveのように味付けのある低域を持つ機種へ、フラットな傾向を保ったまま再生帯域を伸ばしたいならT7Vへ進みます。どちらでも足りず、部屋の反響まで気になり始めたら、スピーカー単体の性能ではなく設置環境ごと補正するiLoud Precision 6 MKIIが最後の選択肢です。

モニターヘッドホン — M50xを基準に、素材とケーブルで上位を検討する。 M50xは低インピーダンスで扱いやすく、3種類のケーブルが付属する使い勝手の良さが評価される機種です。音質や素材の作り込みに物足りなさを感じ始めたら、着脱式ケーブルと明示された遮音性能を持つSRH1540が次の候補になります。価格差は3倍以上あるため、現状のM50xに不満がなければ急いで買い替える理由はありません。

価格と購入リンクPRICE

YAMAHA HS5(1本)

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KRK ROKIT 8 Generation Five(1本)

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ADAM Audio T7V(1本)

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IK Multimedia iLoud Precision 6 MKII(1本)

ストア税込購入
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audio-technica ATH-M50x

ストア税込購入
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SHURE SRH1540

ストア税込購入
楽天市場¥83,000楽天市場で見る
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サウンドハウスの価格はこの記事には載せていません。各機種の単体レビュー記事から、サウンドハウスの検索結果を開けます。価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください(2026.08.30時点の実売価格です。モニタースピーカーは1本あたりの価格です)。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • 今の機材に具体的な不満がまだ出ていない人。 ステップアップは「不満が明確になってから」が原則です。なんとなく上位機が気になるという理由だけでの買い替えは、価格差ぶんの効果を実感しにくくなります。
  • 同じ5インチクラスの中で選び方に迷っている人。 HS5・ROKIT 5・T5Vのように同じ価格帯の中で比べたいなら、同じ5インチでも、低域の癖と高域の質感で選び方が変わりますのほうが直接の比較になります。
  • 開放型ヘッドホンで音場の見通しを重視したい人。 M50xとSRH1540はどちらも密閉型です。ミックス・マスタリングの判断だけに使う開放型を検討しているなら、開放型・密閉型の比較記事を先に確認してください。

次に読むNEXT

スペックの出典SOURCES

  • YAMAHA公式製品ページ https://jp.yamaha.com/products/proaudio/speakers/hs_series/specs.html
  • KRK公式製品ページ https://www.krkmusic.com/products/rokit-8-generation-five-powered-studio-monitor
  • ADAM Audio公式製品ページ https://www.adam-audio.com/en/t-series/t7v/
  • IK Multimedia公式製品ページ https://www.ikmultimedia.com/products/iloudprecision/index.php?p=specs
  • audio-technica公式製品ページ https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-M50x
  • SHURE公式ユーザーガイド https://pubs.shure.com/view/guide/SRH1540/ja-JP.pdf

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