UMC204HD は BEHRINGER の U-PHORIA シリーズに属する、2入力4出力の USB オーディオインターフェイスです。メーカー公式ページが前面に出している特徴は、Midas設計のマイクプリアンプを2系統持つこと、24bit / 192kHz のコンバーターを積むこと、MIDI入出力と2系統のインサートを持つことです。
選ぶ理由を絞るとこうなります。
1. 入力が2つで、出力は4つ。 歌とギターの同時録音、マイク2本の収録に使えます。出力が4系統あるので、モニタースピーカーとは別の出力先も用意できます。
2. MIDI入出力とインサート。 キーボードや外部のMIDI機器をつなぐ、コンプレッサーやゲート、EQなどの外部機器を信号の途中に挟む、といった使い方に対応します。入口だけの機種では届かない領域です。
3. 価格。 楽天の新品が ¥18,700 で出ています。この装備でこの価格は、競合機と比べても低い位置にあります。
姉妹機のUMC202HDは2入力2出力で、MIDI入出力とインサートを持ちません。価格は ¥15,950 前後で、差は ¥2,750 です。MIDI機器や外部機器を使う予定が少しでもあるなら、この差額で足りない機能を後から買い直す手間が省けます。逆に歌だけ、ギターだけなら 202HD で十分です。
最初のインターフェイス選びで見るべき点は多くありません。
UMC204HD は最初の2つを厚くし、3つ目を削って価格に振った機種です。
メーカー公式ページで確認できた項目だけを載せます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入力 | XLR/TRS コンボ入力 2系統 |
| 出力 | アナログ出力 4系統(公式は 6.3mm TRS、RCA などの出力を案内) |
| 解像度 | 24bit / 192kHz |
| マイクプリアンプ | Midas設計 × 2 |
| ファンタム電源 | +48V(コンデンサーマイク用) |
| インサート | アナログインサート 2系統(コンプレッサー、ゲート、EQ などの外部機器用) |
| MIDI | MIDI入出力あり |
| 接続 | USB 2.0 |
ゲイン範囲やダイナミックレンジ、サイズ・重量、ヘッドホン出力やダイレクトモニターの仕様は、公式ページの本文では確認できませんでした。そのため、この記事では書いていません。購入前に公式の資料でご確認ください。
数字を日本語に訳すと次のとおりです。
XLR/TRS コンボ入力 — マイクのXLRプラグも、ギターやキーボードのフォンプラグもそのまま挿せる端子です。ケーブルを差し替えるだけで用途が変わります。
ファンタム電源 +48V — コンデンサーマイクを動かすための電源です。宅録で定番のコンデンサーマイクを使うなら必須の機能で、これがあるかどうかで使えるマイクの幅が決まります。
インサート — 録音の途中で、外部のコンプレッサーなどをつなぐ端子です。プラグインではなくハードウェアで音を整えたい人向けで、使わないなら気にしなくて構いません。
MIDI入出力 — 電子ピアノやシンセサイザーなどをつなぎ、演奏情報をパソコンに送るための端子です。USB接続のキーボードならパソコンに直接つなげるため不要ですが、古い機材を使う人には効きます。
24bit / 192kHz — 音の細かさの上限です。制作では 48kHz 前後で作業する場面が多く、192kHz は余裕として付いていると考えて構いません。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥18,700 | 2026.10.10 取得時点の新品実売価格(Hibino.com ストア(ヒビノ公式)。Rock oN Line 楽天市場店も同額) | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | 「BEHRINGER UMC204HD」での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「BEHRINGER UMC204HD」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。楽天には中古品や新古品の出品も多く、新品より高い価格が付いているものもあります。商品名と状態を確認してから選んでください。
| 機種 | 向いている人 |
|---|---|
| Focusrite Scarlett 2i2 (4th Gen) | 予算を上げられ、Auto Gain などの自動化で失敗を減らしたい人。詳しくはScarlett 2i2のレビューにあります |
| audient EVO 4 | 自動のゲイン調整と、PC上の音声も録れるループバックが欲しい人。詳しくはEVO 4のレビューをご覧ください |
| Steinberg UR22C | Cubaseでの制作が中心で、5ピンMIDI入出力も使いたい人。詳しくはUR22Cのレビューで扱っています |
分かれ目は予算と手間です。レベル合わせの自動化まで欲しいなら Scarlett 2i2 や EVO 4 が上位の選択肢になります。逆に、手動のツマミ操作に抵抗がなく、2入力に出力・MIDI・インサートまでを最小の出費で揃えたいなら UMC204HD が合います。
海外のレビューでは、価格に対する装備の厚さが評価の軸になっています。SoundRefは、Midas設計のマイクプリアンプがSM58のようなダイナミックマイクでもブースターなしで使える静かさで、ノイズは多くの場面で気にならないと述べています。Podcastageも、静かなプリアンプと低いレイテンシーを挙げ、予算機の中では上位とする見方です。SoundRefには、金属筐体でつまみのぐらつきがないという記述もあります。
不満点は具体的です。ゲインを上げすぎるとコンバーターが歪みやすい、レベルメーターが簡素、背面のファンタム電源スイッチが小さい、ループバックがない、RCA出力は1組しか同時に使えない、といった指摘がSoundRefにあります。Podcastageは楽器入力を弱点としています。ヘッドホン出力は、Audio Science Reviewの測定で早い段階から歪み、大音量では雑音も増えるとされました。ヘッドホン中心の人は注意が要ります。
安定性は割れています。Cantabileのフォーラムには、YamahaのAG06より雑音とプチ音が出たという投稿や、ドライバーの版によって歪み、入れ直して直ったという報告があります。一方で、低レイテンシーで安定して使えているという声も複数あります。MacではドライバーなしのクラスコンプライアントでWindowsだけ公式のドライバーが必要、という点は共通して語られています。
実務的には、Windowsで使う人は最新ドライバーの適用を最初に確認し、ヘッドホンを主に使うなら別途ヘッドホンアンプも検討するのが無難です。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました。取得日は表に記載しています。
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