Focusriteの4th Gen Scarlettシリーズには2i2・4i4という上位機がいます。Scarlett Solo (4th Gen) はその末弟で、Focusrite公式は「2-in, 2-out」のインターフェイスとして位置づけています。入力はマイクプリアンプ1つと、楽器専用入力1つです。
Soloを選ぶ理由は3つです。
1. 歌とギターの同時録音まではこれで届きます。 マイク入力と楽器入力は別の端子です。ボーカルをマイクで、エレキギターやベースをケーブル直結で、同時に録れます。弾き語りをまとめて録る使い方も範囲内です。
2. マイクを2本同時に使わないなら、2i2の2つ目のマイク入力は使い切れません。 2i2との最大の差は、マイクを挿せる端子の数です。2人で話すポッドキャストや、アコースティックギターを2本のマイクで録るといった使い方をしないなら、Soloで完結します。
3. 価格差がそのまま浮きます。 2026.09.14時点の楽天市場の実売で、Soloは¥19,800、2i2は¥28,600です。差額の¥8,800はマイクやヘッドホンの予算に回せます。
比較の軸を先に決めます。
すべてFocusrite公式ページの記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入出力 | 2 in / 2 out(マイク1・楽器/ライン1・ヘッドホン1) |
| 解像度 | 24bit / 192kHz |
| ゲイン範囲 | マイク・楽器・ライン共通で57dB |
| ダイナミックレンジ | マイク入力113dB(A)・ライン出力120dB・A/Dコンバーター全体120dB |
| 接続・電源 | USB Type-C・USB 2.0・バスパワー(900mA) |
| サイズ・重量 | 143×96×46.5mm・0.382kg |
数字のままでは判断できないので、効いてくる項目を訳します。
ゲイン範囲57dB — 2i2 (4th Gen) のマイク入力69dBより狭い数字です。一般的なコンデンサーマイクや、口元で使うダイナミックマイクなら不足を感じる場面は多くありません。一方で、出力がとりわけ小さいマイクを口から離して使うような録り方では、ツマミを回し切っても音量が足りない場面が出る可能性があります。そうしたマイクを検討しているなら、2i2も比較に入れてください。
ダイナミックレンジ 113dB(A)(マイク入力) — 「扱える一番小さい音と一番大きい音の差」です。宅録では、この数値より先にエアコンや外の音がノイズの主な原因になる場面のほうが多く、数字自体を追いかけすぎる必要はありません。
バスパワー900mA — 電源アダプターなしでUSBケーブル1本から動きます。900mAは小さくない電流なので、電力の弱いUSBハブを経由すると不安定になる可能性があります。パソコン本体の端子に直結するのが基本です。
4th Genの目玉であるAuto GainとClip Safeは、Focusrite公式の製品ページを確認する限りSoloの機能には含まれていません。代わりにSoloが持つのは「Dynamic Gain Halos」という、入力つまみ周囲のLEDで現在のレベルを示す機能です。レベルを自動で決めるわけではなく、目安を見せる機能だと理解しておくと期待値がずれません。
Air(Presence / Harmonic Drive の2モード) — 公式ページではPresenceモードとHarmonic Driveモードの2つとして紹介されている、音に色付けを加える機能です。どの入力に効くかは公式ページに明記がありませんが、海外レビューではマイク入力専用だという指摘があります(後述)。
Loopback — パソコン内の再生音を録音に取り込める機能です。配信でBGMや通話音声を録音に混ぜたい場合に使います。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥19,800 | 2026.09.14 取得時点の実売価格 | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | JAN 0815301001478 での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「Focusrite Scarlett Solo Gen4」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。マイクやヘッドホンが付いた「Scarlett Solo Studio」は別商品で価格も異なります。
Soloが唯一の正解ではありません。目的が違えば答えも変わります。
| 機種 | 税込 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Focusrite Scarlett 2i2 (4th Gen) | ¥28,600 | マイクを2本同時に使いたい、Auto Gain/Clip Safeも使いたい人。詳しくは単体レビュー |
| YAMAHA AG06MK2 | ¥30,280 | 録音より配信・ミキシングを主目的にしたい人 |
| YAMAHA UR12MK3 | ¥16,500最安 | マイク1・Hi-Z対応入力1という近い構成で、さらに価格を抑えたい人。詳しくは単体レビュー |
(2i2は2026.09.14、AG06MK2は2026.08.27、UR12MK3は2026.08.25時点の楽天市場での実売価格)
分かれ目は単純です。マイクを2本同時に使うなら2i2、配信のミキシング操作を1台にまとめたいならAG06MK2、とにかく価格を抑えたいならUR12MK3、マイク1本で価格と機能のバランスを取りたいならSoloという並びになります。
海外レビューでは、価格に対するプリアンプの質を評価する声が目立ちます。SoundGuysは、USB-Cでのバスパワー駆動や、ヘッドホンとモニターの音量を別々に調整できる点を長所に挙げています。HiFiRatedは、XLR入力が背面に移ってデスク上のケーブルが整理しやすくなった点と、ノイズフロアの低さを評価しています。
不満点として複数のレビューで一致しているのは、Auto GainとClip Safeが上位の2i2・4i4にだけ用意され、Soloには無いことです。HiFiRatedはこれを意図的な機能の線引きと受け止めており、MusicRadarもシリーズ全体のレビューで新機能が上位機に厚く配分されていると評価しています。Airがマイク入力にしか効かず、ギターやベースの直結録音には使えないという指摘も、SoundGuysとHiFiRatedの両方にあります。ほかに、出力レベルのメーターが無い点を挙げるレビューもあります。
なお、マイクと楽器を同時に録れるかについてはレビューの記述が割れています。Focusrite公式は「2-in, 2-out」としてマイク入力と楽器入力を別々の機能として挙げているため、本記事は公式の記載に従っています。
実務的には、ゲインを手で合わせることに抵抗がなく、Airをボーカル用と割り切れる人なら、欠けている機能が作業の妨げになる場面は多くありません。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました。取得日は各表に記載しています。
評判の参照元: