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オーディオインターフェイス / REVIEW

予算を1万円台前半に抑えても、XLR入力の質は妥協したくない人に|
旧M-Track DuoからUSB-Cと24bit/192kHzに刷新した、最安クラスの2in2out機です

2026.09.22 公開 / M-AUDIO / JAN 0694318026670
予算を1万円台前半に抑えても、XLR入力の質は妥協したくない人に
MODEL
M-Track Duo HD
I/O
2 in / 2 out(マイク/ライン/楽器コンボ入力2、ライン出力2、ヘッドホン1)
RESOLUTION
24bit / 192kHz
実売(税込)
¥8,797
CONCLUSION
予算を1万円台前半に抑えたいが、XLRのコンボ入力とある程度のゲインは欲しい人には、M-Audio M-Track Duo HDが候補になります。理由はCrystalプリアンプがマイク入力で0〜+54dBのゲイン幅を持つこと、24bit/192kHzとUSB-C接続に対応していること、2 in / 2 outで歌とギターの同時録音にも足りることです。ただし筐体は樹脂主体で、レベル確認はLED1個だけに頼ることになります。旧モデルの「M-Track Duo」(HDなし)とは型番・JANが異なる別製品です。

最安クラスでも、XLR入力とゲインは妥協しないCONCLUSION

2 in / 2 outのオーディオインターフェイスは、7千円台から3万円台まで価格の幅が広い分野です。M-Track Duo HDは、その中でも最安クラスに位置しながら、XLRコンボ入力とある程度のゲイン幅を残した機種です。

選ぶ理由は3つです。

1. Crystalプリアンプのゲイン幅。 マイク入力(Direct Mono)は0dBから+54dBまでのゲイン範囲を持ちます。最安クラスの機種としては、出力の小さいマイクにもある程度対応できる余裕です。

2. 24bit/192kHzとUSB-C。 解像度・接続方式とも、上位機種と同じ水準です。旧モデルの「M-Track Duo」(HDなしの型番、USB-A・24bit/96kHz)からの世代交代で刷新された部分です。

3. 2 in / 2 outで同時録音に対応。 歌とギターを同時に録る、2本のマイクを同時に立てるといった用途に、最小限ながら対応します。

一方で、本体は「メタルトッププレート+樹脂ボディ」という構成で、同価格帯のFocusrite Scarlett 2i2やAudient iD4のような金属筐体ではありません。レベル確認も、数値やバーではなく、クリップ時に赤く点灯する小さなLED1個に頼ります。価格を抑えるためにどこを削っているかを踏まえたうえで選ぶ機種です。

何を諦めて、何を残すかCRITERIA

最安クラスのオーディオインターフェイスを選ぶときは、削られている部分を先に確認しておくと失敗しません。

  • 入力端子はXLRコンボか、ミニジャックか。 M-Track Duo HDは2系統ともXLR/TRSコンボ端子です。より安い機種ではミニジャック入力だけの製品もあり、ここが最初の分かれ目になります。
  • ゲイン幅はどこまであるか。 0〜+54dBという範囲は、最安クラスとしては珍しく実用的な数値です。同価格帯の他機種では非公開・あるいはより狭い場合があります。
  • レベル確認の手段。 M-Track Duo HDはLED1個での確認です。数値表示のメーターが欲しい場合は、MOTU M2のような上位機種が必要になります。

XLR入力とゲイン幅を残しつつ予算を切り詰めたい人は、この時点でM-Track Duo HDが候補に残ります。

スペックの要点SPEC

M-Audio公式製品ページの「Technical Specifications」に記載された数値です。

項目内容
入出力マイク/ライン/楽器コンボ入力2(バランスXLR/アンバランス1/4"TS)、メインアウト2(バランス1/4"TRS)、ヘッドホン出力1(1/4"TRS)
サンプルレート/ビット深度最大192kHz/24bit
マイク入力ゲインDirect Mono: 0dB〜+54dB、Direct Stereo: 6dB〜+60dB
マイク入力S/N比109dB(A加重)
マイク入力プリアンプEIN-128dBu(最大ゲイン、A加重)
ライン入力ゲインDirect Mono: -10dB〜+44dB
楽器入力インピーダンス1MΩ
ヘッドホン出力60mW/ch(32Ω)
接続・電源USB-C・バスパワー
サイズ・重量191×111×55mm・0.36kg
ファントム電源+48V(切り替え可能)

マイク入力ゲイン0〜+54dB — 「小さい声で歌っても、音量が足りなくならない余裕」を示す数値です。同価格帯のミニジャック入力機種と比べると、コンデンサーマイクを使う前提の設計になっています。

プリアンプEIN -128dBu — マイク入力自体が生み出すノイズの少なさを示す数値です。数字がマイナス側に大きいほど、機材自体の「サー」というノイズが目立ちません。この価格帯としては十分な水準です。

重量0.36kg・サイズ191×111×55mm — 同価格帯の中でも軽量・コンパクトな部類です。USBバスパワーのみで動作するため、電源アダプターを別途持ち歩く必要もありません。

何を削って価格を抑えているかFEATURES

筐体はメタルトッププレート+樹脂ボディ。 天面のみ金属で、それ以外は樹脂主体の構成です。Scarlett 2i2やAudient iD4のような全金属筐体に比べると、長期の耐久性では見劣りする可能性があります。日常的に持ち運ぶ用途より、机に据え置く使い方に向きます。

レベル確認はLED1個。 信号の有無とクリップ(音割れ)を、1つのLEDの色で示す方式です。MOTU M2のような数値表示のメーターはなく、大まかな目安として使うことになります。ゲインを合わせる際は、DAW側のメーターも併用するのが実務的です。

ノブは凹み配置。 本体にすっきり収まる代わりに、ノブ周辺にほこりが溜まりやすい構造になっています。見た目の統一感と引き換えの設計です。

このほか、+48Vファントム電源の切り替え、ゼロレイテンシーのダイレクトモニタリングを備えています。Ableton Live LiteやMPC Beatsなどを含むソフトウェアバンドルが付属し、価格を抑えたぶんを補う位置づけです。

どこで買うかPRICE

ストア税込状況購入
楽天市場¥8,7972026.10.12 取得時点の実売価格(島村楽器ほか、愛曲楽器・さくら山楽器・ミュージックハウスフレンズなど複数の楽器専門店で同額)楽天市場で見る
Amazonリンク先で確認JAN 0694318026670 での検索結果を開きますAmazonで見る
サウンドハウスリンク先で確認「M-Audio M-Track Duo HD」での検索結果を開きますサウンドハウスで見る

同じ商品名で、専門店とは無関係な出品者から8,000円台の出品も一部見つかりますが、同一の商品説明文で価格だけが¥8,582〜¥33,760までばらついており、在庫や正規流通の実態が確認できないため採用していません。楽器専門店5店舗が同額で揃っている¥13,800を実売価格として掲載しています。ヘッドホンとコンデンサーマイクが付属する「Producer Pack」(¥24,800)という上位バンドルも別売りされています。価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。

同価格帯の3台と比べるALTERNATIVES

機種税込向いている人
BEHRINGER UM2¥7,150最安とにかく安く、まず録れる状態を作りたい人
YAMAHA AG03MK2¥25,100録音より配信を主目的にしたい人。詳しくはAG03MK2の記事で解説しています
Focusrite Scarlett 2i2 (4th Gen)¥28,600金属筐体とAuto Gainなど、レベル合わせの自動化を優先したい人。詳しくは単体レビューで解説しています

(UM2・Scarlett 2i2の価格は各記事掲載時点、AG03MK2は2026.09.22時点の楽天市場での実売価格)

分かれ目は単純です。予算を最優先し、XLR入力すら不要ならUM2。配信機能が要るならAG03MK2。筐体の作りとレベル合わせの自動化に価値を感じるならScarlett 2i2。XLR入力とある程度のゲイン幅を残しつつ、価格を1万円台前半に収めたいという条件だけならM-Track Duo HDに分があります。

使った人は何と言っているかREPUTATION

M-Track Duo HDは2025年発売の新しい機種のため、レビューの蓄積はまだ多くありません。確認できた海外メディアのレビュー(いずれもマイク・ヘッドホン同梱の上位版Producer Packを対象にしたものですが、インターフェイス本体への言及部分を参照しています)では、操作面への評価が比較的そろっています。MusicRadarのレビューは、ノブの固定感やボタンのクリック感を評価したうえで、録音したギターの音質は手元のより高価なUAのインターフェイスと大きな違いを感じないとし、この価格帯では機材自体の差がほとんど出ないと結論づけています。SoundGuysのレビューも、天面の金属プレートとUSB-C接続、XLR/TRSコンボ入力とファントム電源を初心者にとって実用的だと評価しています。

一方で、両レビューとも本体の作りについては厳しい評価をしています。MusicRadarは全体としてやや安っぽい印象があるとし、Scarlett 2i2やAudient iD4と比べた耐久性への不安を挙げています。SoundGuysも、金属パネルは前面のみで本体はほぼ樹脂製であり、コストを抑えるための設計だと指摘しています。レベル確認の手段についても両レビューが共通して弱点として挙げており、クリップ時に赤く点灯する小さな白色LED1個だけでは段階的にゲインを把握しづらいという指摘があります。

このモデルは楽天のレビューが1件・平均1.0です(取得日2026.09.22)。件数が少なく、この1件だけで傾向を判断できる水準ではありません。実務的には、プリアンプの音質そのものへの不満は見当たらず、不満は主に筐体の質感とレベル確認の簡素さに向いています。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • 筐体の質感や耐久性を重視する人。 メタルトッププレート以外は樹脂主体の構成です。持ち運びが多い、長く使うことを前提にするなら、金属筐体のScarlett 2i2やAudient iD4のほうが安心できます。
  • 配信機能(ループバック等)が欲しい人。 M-Track Duo HDは録音用のシンプルな2in2out機です。配信の運用をまとめたいならAG03MK2のようなミキサー型が向きます。
  • レベルを数値やバーで確認したい人。 レベル表示は信号・クリップを示すLED1個だけです。MOTU M2のような数値表示のメーターが欲しい場合は、価格帯を上げる必要があります。

次に読むNEXT

スペックの出典SOURCES

  • M-Audio M-Track Duo HD 公式製品ページ(Technical Specifications) https://www.m-audio.com/audio-midi-interfaces/m-track-duo-hd.html

価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.10.12時点)。

評判の参照元:

  • MusicRadar「M-Audio M-Track Duo HD Producer Pack review」 https://www.musicradar.com/music-tech/recording/m-audio-m-track-duo-hd-producer-pack-review
  • SoundGuys「M-Audio M-Track Duo HD Producer Pack review」 https://www.soundguys.com/m-audio-m-track-duo-hd-producer-pack-review-best-beginner-recording-bundle-138793/
  • 楽天ユーザーレビュー 1件・平均1.0(2026.09.22取得)

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