DT 990 PROは、beyerdynamicのDT 770 PROと名前も見た目もよく似た機種です。違いはハウジングの構造で、DT 770 PROが密閉型なのに対し、DT 990 PROは開放型です。
開放型はハウジングの外側が塞がれていないため、音が外に漏れます。宅録や配信でマイクへの回り込みを避けたい場面には向きませんが、その代わり音がこもりにくく、密閉型よりも自然な抜けが得られる構造です。ミックスやマスタリングのように、音を外に出さない作業で使うなら選択肢になります。
DT 770 PRO同様、DT 990 PROにも80Ωと250Ωの2種類があります。パソコンやオーディオインターフェースへの直結を前提にするなら80Ωが基準です(インピーダンスによる違いの詳しい理由はDT 770 PROの解説記事で扱っています)。
数値はbeyerdynamic公式サイトの記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | オープン型オーバーイヤー |
| インピーダンス | 80Ω/250Ωの2種類 |
| 再生周波数帯域 | 5Hz〜35,000Hz |
| 音圧レベル | 96dB |
| 質量 | 250g(ケーブル除く) |
| プラグ形状 | 3.5mmミニジャック(6.35mmアダプター付属) |
インピーダンス80Ω/250Ωの2種類 — DT 770 PROと同じ考え方で、80Ωはオーディオインターフェースなど宅録機材の出力に合わせやすい仕様、250Ωは業務用の据え置き機材のような十分な出力を持つ機器を前提にした仕様です。250Ωはコイル状ケーブル、80Ωはストレートケーブルを採用しています。
再生周波数帯域5Hz〜35,000Hz — 可聴域の外側まで余裕を持たせた設計です。数字の広さ自体が音の良し悪しを直接決めるわけではなく、余裕がある、という理解で十分です。
開放型という構造 — ハウジングの外側が空いているため音が漏れます。密閉型のDT 770 PROと迷う場合、この一点が判断材料になります。
80Ωを基準に掲載します。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥30,393 | 2026.10.19 取得時点の実売価格(新品・80Ω) | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | JAN 4589702694367 での検索結果を開きます(80Ω) | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「beyerdynamic DT 990 PRO 80 Ohm」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
参考として、250Ωの楽天市場での価格も掲載します(2026.08.26時点、同一店舗の新品)。
| インピーダンス | 税込 | 購入 |
|---|---|---|
| 250Ω | ¥33,330 | 楽天市場で見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。
| 機種 | 税込 | 向いている人 |
|---|---|---|
| AKG K702 | ¥26,010最安 | 開放型で、より広い再生帯域のドライバーを試したい人 |
| beyerdynamic DT 900 PRO X | ¥44,748 | 開放型に予算をかけられ、着脱式ケーブルの交換性も重視したい人 |
| beyerdynamic DT 770 PRO | ¥29,700 | 密閉型の遮音性を優先したい人(DT 990 PROの密閉版にあたる兄弟機) |
(価格はいずれも2026.08.25時点の参考価格)
同じ価格帯ならAKG K702が開放型同士の比較対象になります。予算を上げられるならDT 900 PRO Xが上位候補です。開放型自体が環境に合わないと分かった場合は、密閉型のDT 770 PROに切り替える選択肢もあります。
beyerdynamic DT 990 Proは開放型らしい広いサウンドステージと、価格帯を考えると優秀なダイナミクスで一致した評価を得ています。ベロア製イヤーパッドの装着感の良さや、249gという軽さも複数のレビューで支持されています。headphones.comのレビューでは「この価格帯で最高クラスのダイナミクス」と評価されています。
最も意見が集中するのは高域です。6kHz・8.5kHz・13kHz付近に大きなピークがあり、シビランス(サ行の刺さり)や耳に突き刺さるような感覚を招くという指摘が、Head-Fiのフォーラムをはじめ多数見られます。あるユーザーは40時間のエージング後も「シンバルや息の音が針のように刺さる」と報告しています。700Hz付近のディップにより声の厚みが物足りないという指摘もあり、全体として「金属的な音色」と評されることが多い機種です。一方で、この高域の張り出しをあえて活用し、自分のミックスのシビランスを見つける道具として使うという逆手の評価も見られます。単なる欠点というより、扱い方次第で評価が分かれる特性です。実際、この高域特性はゲーム用途では足音や銃声を判別しやすくする利点として働くという評価がある一方、EQなしでのカジュアルな音楽鑑賞には「聞き続けるのがつらい」という評価も見られます。250Ωとインピーダンスが高く、非力なアンプでは本来の音が出ないという指摘もあり、購入時はアンプの出力も合わせて確認する必要があります。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.10.19時点)。
評判の参照元: