
ポータブルレコーダーの多くは内蔵マイクの音質を競いますが、ZOOM F3は内蔵マイクそのものを持ちません。本体前面にあるのはXLR入力が2系統だけです。理由は3つです。
1. 外部マイクの音を、そのまま生かす設計に振り切っている。 ラベリアマイクやショットガンマイクをすでに使う現場では、本体側の内蔵マイクは出番がありません。F3はその前提に立ち、XLR入力とレベル管理だけに機能を絞っています。
2. 32bitフロートで、レベル合わせという作業そのものが要らなくなる。 録音レベルをどれだけ攻めても、後から波形のレベルを下げれば歪みのない状態に戻せます(詳しくは後述の関連記事を参照)。本番中に「レベルを何度も見直す」という緊張から解放されます。
3. 単3電池2本で、最短でも約8時間動く。 アルカリ電池で約8時間、リチウム電池なら約18時間の駆動が公称されています。長時間のインタビューや野外収録でも、コンビニで買える電池で対応できます。
内蔵マイクを持たないレコーダーを検討するときの軸を先に決めます。
F3はこの3条件のうち、外部マイクを使う現場に特化することで軽さと電池持ちを実現した機種です。
すべてZOOM公式サイトの記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記録フォーマット | WAV 32bit float/44.1・48・88.2・96・192kHz、BWF・iXML対応 |
| 入力 | XLR(ロック機構付き)×2系統、MIC規定入力レベル +4dBu |
| 出力 | ステレオミニジャックのLINE OUT・PHONE OUT |
| USB端子 | USB Type-C(USB2.0 High Speed) |
| 電源・駆動時間 | 単3形電池2本/アルカリ約8時間・リチウム約18時間 |
| サイズ・重量 | 75.0×77.3×47.8mm・242g(電池含む) |
数字が示す意味を補足します。
XLRロック機構付き入力×2系統 — ケーブルを差し込んだ後にロックがかかるため、収録中にケーブルが抜ける事故が起きにくい構造です。屋外や動きのある現場ほど効いてきます。
MIC規定入力レベル +4dBu — マイクプリアンプがどの程度の信号を基準に設計されているかの目安です。この数値自体を覚える必要はなく、「業務用マイクの標準的な出力を想定した設計」という理解で足ります。
駆動時間の電池種別による差(約8時間→約18時間) — 同じ単3形でも、アルカリ電池とリチウム電池では駆動時間が倍以上変わります。長時間収録が事前に分かっているなら、リチウム電池を用意しておく価値があります。
242g(電池含む) — 手のひらに収まるサイズで、首から下げても負担になりにくい重さです。マイクスタンドやブームポールへの併用も想定した軽さです。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
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F3が唯一の正解ではありません。内蔵マイクの有無で答えが変わります。
| 機種 | 税込 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ZOOM F2-BT | ¥14,780最安 | 本体を服に付けたまま収録したい人。Bluetoothでのレベル監視も重視する人 |
| ZOOM H6essential | ¥38,900 | 内蔵マイクと外部入力を両方使い分けたい人 |
| TASCAM DR-40XP | ¥41,800 | 内蔵マイクを残しつつ、32bitフロートと4ch入力も欲しい人 |
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分かれ目は「内蔵マイクが要るかどうか」です。本体を服に装着する軽さを優先するならF2-BT、内蔵マイクと外部入力の両立を求めるならH6essentialかDR-40XP、外部マイクの音質だけに集中して余計な機能を削るならF3、という並びになります。
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