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ダイナミックマイク / REVIEW

ブースターアンプを買い足さずに、SM7Bのゲイン不足を解消します|
マイク内蔵のプリアンプが、+18dB・+28dBのゲインを肩代わりします

2026.09.08 公開 / SHURE / JAN 0042406756860
ブースターアンプを買い足さずに、SM7Bのゲイン不足を解消します
MODEL
SM7dB
実売(税込)
¥73,920
CONCLUSION
SHURE SM7Bのゲイン不足に悩まされずに使いたいなら、SM7dBが候補になります。理由は3つです。マイク本体に+18dB・+28dBを切り替えられるプリアンプを内蔵し、60dB以上のゲインを供給できる高性能なオーディオインターフェイスやCloudlifterのようなインラインブースターアンプを別途用意しなくて済むこと、プリアンプを無効化するバイパススイッチを備えSM7Bと同等の出力にも戻せること、SM7B譲りの電磁ノイズ遮蔽・内蔵ポップフィルター・周波数特性切り替えスイッチをそのまま受け継いでいることです。ただしSM7Bより価格が高く、プリアンプの動作には+48Vファンタム電源が必須という条件が付きます。

SM7Bのゲイン不足を、マイク側で解決する理由CONCLUSION

配信・ポッドキャストの定番マイクSHURE SM7Bには、長年ついて回った弱点があります。感度が低く、多くの入門〜中位クラスのオーディオインターフェイスでは音量が足りないという問題です。SM7dBは、この弱点にマイク側から答える製品です。SM7Bの音を保ったまま、本体にプリアンプを内蔵しました。

選ぶ理由は3つです。

1. +18dB・+28dBを切り替えられる内蔵プリアンプ。 Shure公式によれば、内蔵プリアンプは低ノイズでフラットな特性を保ったまま、最大+28dBまでのゲインを透明感のある音質で供給します。ゲイン不足のオーディオインターフェイスでも、Cloudlifterのようなインラインブースターアンプを別途購入せずに必要な音量を確保できます。

2. バイパススイッチでSM7Bの出力にも戻せる。 プリアンプを無効化するスイッチがあり、ギターキャビネットやスネアドラムのような大音量の音源を収録する際は、SM7B本来の出力レベルに戻せます。用途によって使い分けられる設計です。

3. SM7B譲りの遮蔽性能とポップフィルターを継承。 電磁ハムノイズへの遮蔽性、内蔵ポップフィルター、背面の周波数特性切り替えスイッチ(ベースロールオフ・プレゼンスブースト)は、SM7Bと共通の設計です。音そのものの評価軸はSM7Bから変わりません。

ただし前提条件が1つあります。プリアンプの動作には+48Vのファンタム電源が必須です。 Shure公式も、プリアンプを動作させるにはインターフェイスやミキサーからの+48Vファンタム電源供給が必要だと明記しています。ファンタム電源を供給できない機材では、プリアンプ機能自体が使えません。

SM7BとSM7dB、どちらを選ぶかCRITERIA

比較の軸を先に決めます。

  • 手持ちの機材のゲインが60dB以上あるか。 60dB以上のゲインを確保できる高性能なオーディオインターフェイスやミキサーを既に持っているなら、SM7Bとの価格差を払う理由が薄くなります。
  • Cloudlifterのようなブースターアンプの追加購入をしたくないか。 SM7Bにブースターアンプを組み合わせると総額はSM7dBに近づきます。配線を増やしたくない、機材点数を減らしたいという場合はSM7dBに分があります。
  • ファンタム電源(+48V)を供給できる機材があるか。 プリアンプの動作に必須の条件です。供給できない環境では、SM7dBを選ぶ意味がなくなります。

スペックの要点SPEC

Shure公式ページの記載です。

項目内容
マイク方式ダイナミック型
指向性カーディオイド(単一指向性)
周波数特性50Hz〜20,000Hz
内蔵プリアンプゲイン+18dBまたは+28dB(切り替え式)、バイパススイッチあり
プリアンプの電源+48Vファンタム電源必須
周波数特性切り替えベースロールオフ、プレゼンスブースト(ミッドレンジ強調)
遮蔽性能電磁ハム・ノイズに対する遮蔽性を強化(コンピュータ・モニター由来の放送干渉を抑制)
ショックアイソレーションエアーサスペンション式
同梱品クローズトーク用ウインドスクリーン、3/8"スレッドアダプター
接続XLR

数字のままでは判断できないので、意味を訳します。

プリアンプゲイン+18dB/+28dB — SM7B単体で不足しがちな音量を、マイク側で底上げする数値です。海外レビューでは、コンデンサーマイク並みの入力レベルまで持ち上げたい場合は+18dB、ポッドキャストや静かな声を収録する場合は+28dBを使う、という使い分けが紹介されています。

周波数特性50Hz〜20,000Hz — SM7Bと同じ数値です。プリアンプの有無にかかわらず、マイク自体の音の傾向はSM7Bから変えていません。

+48Vファンタム電源必須 — ダイナミックマイクとしては珍しい要件です。多くのダイナミックマイクは電源なしで動作しますが、SM7dBは内蔵プリアンプのためにファンタム電源を要求します。電源を供給できないミキサーやレコーダーでは、プリアンプ機能を使えません。

プリアンプ以外にSM7Bと共通する設計FEATURES

背面の周波数特性切り替えスイッチ。 フラット・ベースロールオフ(低音ハムを抑える)・プレゼンスブースト(中音域を持ち上げ声の明瞭感を上げる)を切り替えられます。SM7Bと同じ操作系です。

エアーサスペンション式のショックアイソレーション。 デスク上での操作音やケーブルの取り回しによる振動音を拾いにくい構造です。

クローズトーク用ウインドスクリーンが標準同梱。 近接して話す用途向けのウインドスクリーンが付属し、吹かれ対策を追加購入せずに始められます。

これらはSM7Bのために作り込まれた設計をそのまま受け継いだ部分です。SM7dBで新しく追加されているのは、内蔵プリアンプとそのバイパススイッチだけと考えて差し支えありません。

どこで買うかPRICE

ストア税込状況購入
楽天市場¥73,9202026.10.12 取得時点の実売価格(本体単品)楽天市場で見る
Amazonリンク先で確認JAN 0042406756860 での検索結果を開きますAmazonで見る
サウンドハウスリンク先で確認「SHURE SM7dB」での検索結果を開きますサウンドハウスで見る

価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。カタログ記載価格と実勢価格に開きがあったため、本体単品出品の相場を複数店舗で確認しています。アームスタンドやケーブルとのセット品・交換用ウインドスクリーン単体は今回の価格調査から除外しています。

同じ用途で比べる3本ALTERNATIVES

SM7dBが唯一の正解ではありません。ゲイン環境と予算次第で答えは変わります。

マイク税込向いている人
SHURE SM7B¥60,94060dB以上のゲインを確保できる機材がある、またはブースターアンプの追加購入が苦にならない人。詳しくはSHURE SM7Bの単体レビューで解説しています
SHURE MV7+¥47,000USB接続でデジタルに音量を確保したい人。ファンタム電源の用意自体が要らなくなります。詳しくはSHURE MV7+の単体レビューで解説しています
audio-technica AT2020¥13,200最安静かな部屋があり、コンデンサーマイクの高感度で予算を抑えたい人

(SHURE SM7Bは2026.08.27、SHURE MV7+は2026.08.31、audio-technica AT2020は2026.09.07時点の楽天市場での実売価格)

分かれ目は「ゲイン不足をどこで解決するか」です。手持ちの機材か追加のブースターアンプで解決できるならSM7B、USB接続で完結させたいならMV7+、予算を抑えてコンデンサーマイクに切り替えるならAT2020、マイク単体でゲイン問題を閉じたいならSM7dB、という並びになります。

SM7BとSM7dBの価格差はおよそ¥23,000です。この差額で買っているのは音質の向上ではなく、Cloudlifterのようなブースターアンプの購入・配線・置き場所を省く手間です。既にゲイン十分な機材を持っている、あるいはブースターアンプの追加投資に抵抗がないなら、SM7Bを選んでその差額を他に回すほうが合理的です。

使った人は何と言っているかREPUTATION

SM7dBの音質については、SM7Bと同一という評価でおおむね一致しています。Sound on Soundのレビューはプリアンプを無効化した状態のSM7dBについて、SM7Bとの音の違いを聞き分けられなかったと評しており、音そのものを変えたのではなく、その音を捉えやすくした製品だと位置づけています。Gearspaceのフォーラムでも、既に高ゲインのプリアンプ環境を持たない人にとって、外付けの機材を増やさずにゲインを確保できる点が支持されています。海外レビューでは、+18dBはコンデンサーマイク並みの入力レベルまで持ち上げるのに十分で、+28dBまで上げるとほぼクリップ寸前になるためポッドキャストなど静かな音源向け、という使い分けが紹介されています。

不満点として最も多いのは価格です。The Podcast Hostのレビューは、SM7Bより約100ドル高いことを踏まえ、予算に余裕のある愛好家向けの製品だと位置づけ、価格満足度を5段階中2.5と評価しています。また、ダイナミックマイクでありながら+48Vファンタム電源が動作の前提になっている点を、他の多くのダイナミックマイクとの違いとして指摘する声もあります。

実務的には、既にゲイン不足に悩んでいて追加機材を増やしたくない人には価格差を払う価値がありますが、ゲイン環境が既に整っている人にとっては、SM7Bとの差額に見合うメリットが小さくなります。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • すでに60dB以上のゲインを確保できるオーディオインターフェイスやミキサーを持っている人。 その環境ではSM7Bでも十分な音量を確保できます。プリアンプ内蔵に約¥23,000の価格差を払う理由が薄れます。
  • ファンタム電源(+48V)を供給できない機材で使う予定の人。 プリアンプが動作せず、SM7dBを選ぶ意味がなくなります。ファンタム電源の有無を先に確認してください。
  • 予算を抑えて配信環境を整えたい人。 本体だけで8万円台です。予算を優先するなら、USB接続で完結するSHURE MV7+や、コンデンサーマイクのAT2020のほうが総額を抑えられます。

次に読むNEXT

スペックの出典SOURCES

  • Shure公式製品ページ(英語) https://www.shure.com/en-US/products/microphones/sm7db
  • Shure Japan公式製品ページ https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/sm7db

価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.10.12時点)。

評判の参照元:

  • Sound on Sound「Shure SM7dB」 https://www.soundonsound.com/reviews/shure-sm7db
  • Gearspace「The new Shure SM7b (the SM7db)」 https://gearspace.com/board/so-much-gear-so-little-time/1414393-new-shure-sm7b-sm7db.html
  • The Podcast Host「Shure SM7db Review: Tame the Gain Chain」 https://www.thepodcasthost.com/equipment/shure-sm7db-review/

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