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ダイナミックマイク / REVIEW

SHURE SM7B|
配信・ポッドキャストの憧れ枠。ただしゲインの壁がある

2026.07.17 公開 / SHURE
楽天レビュー 2.5(2件)
SHURE SM7B
MODEL
SM7B
実売(税込)
¥60,940
CONCLUSION
配信・ポッドキャストの音声に妥協したくない人ならSHURE SM7Bが候補になりますが、条件が1つあります。60dB以上のゲインを確保できるオーディオインターフェイスかプリアンプが前提です。この条件さえ満たせれば、電磁ノイズを遮蔽する構造、内蔵ポップフィルターでブレスノイズを抑える設計、周波数特性を切り替えられるスイッチという3つの理由で長く使われています。

「配信の憧れマイク」がゲインを要求する理由CONCLUSION

配信・ポッドキャストのマイク特集で必ず登場する機種のひとつが、SHUREのSM7Bです。放送・ナレーション用に設計されたダイナミックマイクで、ラジオブースや報道番組の卓上マイクとしても使われてきました。

このマイクが評価される理由は3つあります。

1. 電磁ノイズへの遮蔽性。 Shure公式は「電磁ハム・ノイズに対する遮蔽性の向上により、コンピュータ・モニターによって生じる放送干渉をシャットアウト」すると説明しています。パソコン・モニターのそばにマイクを置く配信環境と相性が良い設計です。

2. 内蔵ポップフィルターが強力。 Shure公式によれば「高性能なポップ・フィルタを搭載」しており、「突発的なブレス・ノイズに対する保護対策を追加する必要がまったくない」設計です。別売りのポップガードなしでも吹かれ対策ができています。

3. 周波数特性を切り替えられる。 背面のスイッチで低音域ロールオフとミッドレンジ強調(プレゼンスブースト)を切り替えられ、声質や部屋の環境ノイズに応じて特性を調整できます。

ただし、この評価には前提条件があります。SM7Bは感度が低く、多くの入門〜中位クラスのオーディオインターフェイスでは音量が足りません。 Shure公式も「SM7Bの感度は-59dBで、多くの入門・中位クラスのプリアンプが供給できるより多くのゲインを必要とします。プリアンプのゲインが60dB未満の場合は、インラインブースターアンプかより強力なプリアンプを使用してください」と明記しています。買う前に、手持ちのオーディオインターフェイスのゲイン上限を確認してください。

放送用ダイナミックマイクを選ぶ基準CRITERIA

比較の軸を先に決めます。

  • オーディオインターフェイスのゲインが十分か。 SM7Bのような低感度マイクは、60dB以上のゲインを確保できる機材か、Cloudliftterのようなインラインブースターアンプがないとノイズの目立つ小さな音でしか録れません。
  • パソコン・モニターの近くで使うか。 電磁ノイズへの遮蔽性が高いマイクは、配信用のデスク環境でハムノイズに悩まされにくくなります。
  • 周波数特性を用途に応じて調整したいか。 声質や部屋の環境ノイズに応じてロールオフやプレゼンスブーストを切り替えたいなら、スイッチ付きのモデルが選択肢に入ります。

スペックの要点SPEC

Shure公式のユーザーガイドに記載された数値です。

項目内容
マイク方式ダイナミック型(ムービングコイル)
指向性カーディオイド(単一指向性)
周波数特性50Hz〜20,000Hz
出力インピーダンス150Ω
感度-59dBV/Pa(1.12mV、1kHz時)
ハムノイズ拾得量11dB(60Hz、typical)
重量0.764kg
筐体ダークグレーのエナメル塗装アルミ+スチール製ケース、ダークグレーのフォーム製ウインドスクリーン付属

数字のままでは判断できないので、意味を訳します。

感度-59dBV/Pa — SM58(-56.0dBV/Pa)やSM57(-56.0dBV/Pa)よりさらに低い出力です。Shure公式が「多くの入門・中位クラスのプリアンプが供給できるより多くのゲインを必要とする」と明記しているとおり、ゲイン不足のオーディオインターフェイスでは音量が小さすぎ、ノイズが目立つ結果になります。60dB以上のゲインが出せる機材か、インラインブースターアンプの併用が前提です。

ハムノイズ拾得量11dB(60Hz) — 電源由来のハムノイズをどれだけ拾うかの指標です。パソコンやモニターの近くにマイクを置く配信・宅録環境で、電磁シールドの効果が数値として裏付けられています。

重量0.764kg — SM58(0.33kg)やSM57(0.284kg)と比べてかなり重量があります。手持ちで使うマイクではなく、ブームアームやマイクスタンドに固定して使う前提の重さです。

周波数特性 50Hz〜20,000Hz — SM58・SM57(いずれも上限15,000Hz)より高域まで伸びています。ナレーションや歌声の高域の空気感まで拾いやすい特性で、放送・レコーディング用途に向いた設計です。

現場で効いてくる3つの特徴FEATURES

背面の周波数特性切り替えスイッチ。 フラット(標準設定)・ベースロールオフ(エアコンや交通ノイズ由来の低音ハムを抑える)・プレゼンスブースト(中音域を持ち上げて声の明瞭感を上げる)の3つを、マイクを使用中でも切り替えられます。

エアーサスペンション式の衝撃アイソレータ。 Shure公式は「メカニカル・ノイズの伝達を事実上完全に排除」すると説明しています。デスク上での操作音やケーブルの取り回しによる振動音を拾いにくくなっています。

標準ウインドスクリーンに加えA7WSが付属。 通常のウインドスクリーンに加えて、より接近して話す用途向けの大型ウインドスクリーンA7WSが同梱されます。距離を詰めて収録するナレーション用途でも、吹かれ対策を追加購入せずに始められます。

どこで買うかPRICE

ストア税込状況購入
楽天市場¥60,9402026.08.27 取得時点の実売価格(本体単品)楽天市場で見る
Amazonリンク先で確認「SHURE SM7B」での検索結果を開きますAmazonで見る
サウンドハウスリンク先で確認「SHURE SM7B」での検索結果を開きますサウンドハウスで見る

価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。

同じ用途で比べられる3本ALTERNATIVES

SM7Bが唯一の正解ではありません。ゲイン不足の悩みを避けたいなら、他の選択肢もあります。

マイク種類向いている人
SHURE MV7+ダイナミック(USB/XLR両対応)ゲイン不足を気にせずデジタルで音量を確保したい人。詳しくはSHURE MV7+の単体レビューで解説しています
audio-technica AT2020コンデンサー静かな部屋があり、追加のゲインブースターなしで十分な音量を得たい人。違いはコンデンサーマイクとダイナミックマイクの違いで解説しています
SHURE SM58ダイナミック(ボーカル向け)放送用途ではなく、歌ってみたや弾き語りの録音がメインの人

分かれ目はゲインです。手持ちの機材で60dB以上のゲインを確保できるならSM7B、確保できないかインラインブースターアンプを追加購入したくないならMV7+のようなUSB接続で音量を確保できるマイク、という並びになります。

使った人は何と言っているかREPUTATION

SM7Bは音質面での評価はおおむね一致しています。低域から中域にかけての温かみと、耳に刺さらない滑らかな高域の落ち方が「長時間聞いても疲れない」と評価される点は、複数の海外レビューで共通しています。ポッドキャストや配信の業界標準として扱われる理由も、この万人受けする音づくりにあります。

不満点として最も繰り返されるのがゲイン不足です。Gearspaceのスレッドでは「マイク単体では声を近づけて話さない限り信号がかなり弱い」という報告が多く、Cloudlifterのようなインラインゲインブースターを追加購入する前提で語られることがほとんどです。ブースターを足せば問題は解消するという報告が大半で、SM7B自体の音質への不満というより、周辺機材への追加投資が実質的に必須になっている点が評価の分かれ目になっています。

楽天のユーザーレビューは2件・平均2.5と、海外の評価に比べて低めです(2026.08.26取得)。ただしサンプルが2件のみで、ゲイン不足を知らずに購入して低音量に不満を持った可能性も考えられ、機種そのものの評価として一般化はできません。逆にゲイン環境が整っている前提の海外レビューは軒並み高評価で、同じマイクでも接続環境次第で評価が大きく割れる典型例といえます。

実務的には、購入前に手持ちのオーディオインターフェイスのゲイン上限を確認し、不足するなら本体価格に加えてブースターアンプの予算も見込んでおく必要があります。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • オーディオインターフェイスのゲインが60dB未満で、追加のブースターアンプを用意する予定もない人。 SM7Bは感度が低く、Shure公式も60dB以上のゲインを推奨しています。ゲイン不足のまま使うと、音量を上げるためにノイズまで持ち上がった録音になります。
  • 手持ちで動きながら収録したい人。 重量0.764kgとダイナミックマイクの中でも重く、ブームアームやスタンドへの固定が前提です。手に持って動き回る弾き語りには向きません。
  • 予算を抑えて配信環境を整えたい人。 本体だけで7万円前後に加えて、ゲイン不足ならブースターアンプの追加購入も検討することになります。予算を抑えたいならMV7+のようなUSB接続のマイクのほうが総額を読みやすくなります。

次に読むNEXT

スペックの出典SOURCES

  • Shure公式 SM7B User Guide(仕様表・プリアンプ推奨ゲインの記載) https://pubs.shure.com/view/guide/SM7B/en-US.pdf
  • Shure Japan公式製品ページ https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/sm7b

価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.08.27時点)。カタログ記載価格(¥39,800)は本体単品の実売価格(¥69,300)と大きく乖離していたため、本体単品出品で価格を再検証しました。

評判の参照元:

  • Gearspace「Anyone used a Cloudlifter with Shure SM7B? results?」 https://gearspace.com/threads/anyone-used-a-cloudlifter-with-shure-sm7b-results.753473/
  • Gearspace「Thoughts on the Shure SM7B」 https://gearspace.com/board/so-much-gear-so-little-time/1079508-thoughts-shure-sm7b.html
  • Gearspace「Shure SM7b sounds bad. Why?」 https://gearspace.com/threads/shure-sm7b-sounds-bad-why.1399909/
  • 楽天ユーザーレビュー 2件・平均2.5(data/reviews.json、2026.08.26取得)

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