マイク選びで最初に決めることになるのが接続方式です。USBマイクは手軽ですが、後からオーディオインターフェイスを導入すると買い替えの対象になりがちです。SHUREのMV7+は、この選択自体を先送りできるダイナミックマイクです。
選ぶ理由は3つです。
1. USB-CとXLRの両方に出力できる。 Shure公式は「XLRとUSB-C出力の両方に対応し、実際のレコーディング環境に関係なく、自由に接続が行える」と説明しています。いまはパソコンにUSB接続、将来オーディオインターフェイスを導入したらXLR接続、という切り替えが機材の買い替えなしで可能です。
2. オートレベルモードが自動でゲインを調整する。 距離・音量・空間検知に基づいてマイクゲインを自動調整する機能を搭載しており、USB接続時は手動でゲインを追い込まなくても一定の音量を保ちやすくなっています。
3. ソフトウェアでノイズ・ポップノイズ対策ができる。 リアルタイムデノイザーとデジタルポップフィルター(Digital Popper Stopper)をDSPで内蔵しており、別売りのポップガードや後処理のノイズ除去なしである程度の対策ができます。
比較の軸を先に決めます。
Shure公式のユーザーガイドに記載された数値です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| マイク方式 | ダイナミック型(ムービングコイル) |
| 指向性 | 単一指向性(カーディオイド) |
| 周波数特性 | 50Hz〜16,000Hz |
| A/Dコンバーター | 16bitまたは24bit、48kHz(iOSのみ44.1kHz対応) |
| 調整可能なゲイン幅 | 0〜+36dB |
| 感度(XLR接続時) | -55dBV/Pa(1.78mV、1kHz時) |
| 感度(USB-C接続時) | -33dBV/Pa(1kHz時) |
| USB-C最大入力音圧レベル | 128dB SPL |
| 出力インピーダンス(XLR接続時) | 350Ω(1kHz時) |
| 接続端子 | USB-CおよびXLR |
| ヘッドホン出力 | 3.5mm |
| 電源 | USB Audio Class 2(UAC2)、USB-Cバスパワー駆動(USB 2.0以上) |
| 筐体 | ダイキャストアルミニウム |
| 重量 | 573.5g |
| マウント | 5/8"-27ネジ |
数字のままでは判断できないので、意味を訳します。
調整可能なゲイン幅0〜+36dB — XLR接続時にマイク側で調整できるゲインの範囲です。オーディオインターフェイス側のゲインが多少足りなくても、マイク側の調整幅でカバーできる余地があります。
感度がXLR接続とUSB-C接続で別々に記載されている — USB-C接続時はマイク内部のA/Dコンバーターとゲイン回路を経由するため、XLR接続時とは異なる特性になります。パソコンに直結する場合はUSB-C接続、外部プリアンプを使う場合はXLR接続、という使い分けの前提がスペックにも表れています。
重量573.5g — SM7B(0.764kg)より軽く、SM58(0.33kg)より重い中間的な重さです。USB回路とXLR出力の両方を内蔵しているぶんの重量で、スタンドやアームへの固定が前提です。
電源要件 USB-Cバスパワー — USB接続時は外部電源が不要で、パソコンにつなぐだけで動作します。XLR接続時はファンタム電源は使わず、マイク自体はUSB-C経由での電源供給を前提とした設計です。
LEDタッチパネルによるミュート操作。 Shure公式は「LEDタッチパネルのどの部分をタップしても、マイクが即座にミュートになります」と説明しています。無料のMOTIV Mixデスクトップアプリから1680万色の中でパネルの色を設定でき、ライブオーディオメーターとしても機能します。
On-Board DSP機能一式。 オートレベルモード・デジタルポップフィルター・リアルタイムデノイザーに加えて、トーンスライダー・リバーブ・コンプレッサー・リミッター・ハイパスフィルターをマイク内蔵のDSPで処理できます。
ファンタム電源保護機能。 誤ってファンタム電源が供給された場合でもマイクを保護する機能が備わっています。USB/XLR両対応モデルならではの安全設計です。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥47,000 | 2026.08.25 取得時点の実売価格(Shure公式ストア・国内正規品) | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | 「SHURE MV7+」での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | 未掲載 | 取り扱いあり。価格はリンク提携後に掲載します | — |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。
MV7+が唯一の正解ではありません。目的や予算が違えば答えも変わります。
| マイク | 種類 | 向いている人 |
|---|---|---|
| audio-technica AT2020USB-X | コンデンサー(USB接続専用) | 将来的なXLR移行を考えておらず、価格を抑えたい人。詳しくはaudio-technica AT2020USB-Xの単体レビューで解説しています |
| SHURE SM7B | ダイナミック(XLR接続専用) | 放送品質を最優先し、60dB以上のゲインを確保できる機材がすでにある人。詳しくはSHURE SM7Bの単体レビューで解説しています |
| SHURE SM58 | ダイナミック(XLR接続専用) | ライブでの弾き語りや歌ってみたが中心で、USB接続の必要がない人。詳しくはSHURE SM58の単体レビューで解説しています |
分かれ目は将来の機材構成です。USB接続だけで完結させるならAT2020USB-X、すでにオーディオインターフェイスがあり放送品質を突き詰めるならSM7B、USBとXLRの両方を今後使い分けたいならMV7+、という並びになります。
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