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シーケンサー・リズムマシン / REVIEW

8トラック分のフェーダーとノブが独立していて、画面を見なくても各パートに触れる本体|
MC-101のトラック数・クリップ数で足りなくなったときに検討する上位機

2026.09.24 公開 / ROLAND / JAN 4957054513849
8トラック分のフェーダーとノブが独立していて、画面を見なくても各パートに触れる本体
MODEL
MC-707
実売(税込)
¥126,500
CONCLUSION
MC-101のトラック数・クリップ数で物足りなくなったなら、Roland MC-707が次の候補になります。理由は3つです。8トラック×128クリップ(MC-101の2倍)で、パート数の多い曲でも1台で完結できること、グラフィックLCDが全トラックのクリップを一覧表示するので曲の構成を画面で把握しながら組めること、トラックごとに独立したフェーダーとノブを持つミキサー型レイアウトで画面を見ずに各パートを直感的に操作できることです。

トラック数と手元の操作性で選ぶ理由CONCLUSION

Roland MC-101を検討していて、トラック数やクリップ数が足りるか不安になったら、上位機のMC-707が候補に挙がります。同じZEN-Core音源を積みながら、本体サイズと操作系を大きく引き上げた機種です。

選ぶ理由は3つです。

1. 8トラック×128クリップで、パート数の多い曲にも余裕がある。 MC-101の4トラック×64クリップに対して、MC-707はちょうど2倍です。ドラム・ベース・コード・リード・SEのように分けたいパートが多い曲でも、1台に収め切れる余地が広がります。

2. グラフィックLCDで曲の構成を画面全体から把握できる。 MC-101の16文字×2行の液晶では、今どのクリップが鳴っているかを画面だけで把握するのは困難でした。MC-707は256×80ドットのグラフィックLCDを備え、全トラックのクリップ配置を画面に表示できます。

3. トラックごとに独立したフェーダーとノブがある。 8トラック分のフェーダーと、トラックごとに3つのノブが本体に並んでいます。音量やパラメータの調整のたびにメニューへ潜る必要が減り、手元の操作だけで各パートに触れられます。

MC-101との比較で何を優先するかCRITERIA

比較の軸を先に決めます。

  • トラック数・クリップ数が足りるか。 4トラック・64クリップで収まる曲作りなら、MC-101のほうがコンパクトで安価です。
  • 画面を見ながら曲全体を把握したいか。 小さなテキスト表示で足りるか、グラフィック表示で構成を確認したいかで必要な機種が変わります。
  • 持ち出して電池駆動したいか。 電源方式が両機で大きく異なります(詳細はSPEC参照)。据え置き前提かどうかを先に決めておく必要があります。

スペックの要点SPEC

Roland公式製品ページおよび仕様ページの記載です。

項目内容
サウンドジェネレーターZEN-Core(Tone、Drum Kit)
最大同時発音数128ボイス(音源の負荷により変動)
プリセット音色3,000以上
プリセットドラムキット80以上
トラック8(Tone・Drum Kit・Looperの3種類から選択)
クリップ128クリップ(1トラックあたり16クリップ)
パッド16(8×2列)
シーケンサー最大128ステップ
エフェクトトラックマルチエフェクト90種、マスターエフェクト90種、コーラス/ディレイ9種、リバーブ7種、マスターコンプレッサー・EQ搭載
ディスプレイ256×80ドットグラフィックLCD(バックライト付き)
接続端子ヘッドホン(1/4インチステレオ)、MIX OUT L/MONO・R(1/4インチ)、ASSIGNABLE OUT L・R(1/4インチ)、SEND/RETURN L/MONO・R(1/4インチ)、EXTERNAL IN L/MONO/MIC・R(1/4インチ)、MIDI IN/OUT1/OUT2、USB Type-B(オーディオ/MIDI対応)
電源ACアダプター(2,000mA)
ストレージSDカード(SDHC対応)
サイズ・重量426(W)×263(D)×60(H)mm・2.1kg

数字が意味するところを訳します。

トラック8・クリップ128(いずれもMC-101の2倍) — パートを細かく分けたい曲や、展開パターンを多めに仕込んでおきたいライブ用途で余裕が生まれます。MC-101で「あと1トラック欲しい」と感じた場面をそのまま解消できる数字です。

256×80ドットグラフィックLCD — MC-101の16文字×2行の表示では、クリップの一覧性がありませんでした。MC-707は画面全体でクリップグリッドを表示でき、今どのパートが鳴っているかを目で追えます。

接続端子がMC-101より豊富。 MC-101の音声出力はヘッドホンとaudio out(1/4インチL/モノ・R)のみでしたが、MC-707はMIX OUTに加えてASSIGNABLE OUT・SEND/RETURN・EXTERNAL INを備えます。外部エフェクターをループで挟んだり、パートごとに別系統で出力したりする使い方に対応できます。

重量2.1kg・電源はACアダプター(2,000mA)のみ。 MC-101は単3形電池4本またはUSBバスパワーで駆動しましたが、MC-707は電池駆動に対応せず、専用ACアダプターが前提です。携帯性より据え置きでの本格運用を想定した設計です。

MC-101との違いCOMPARISON

同じZEN-Core音源を積む兄弟機だけに、どちらを選ぶか迷う人が多い組み合わせです。

トラック・クリップ数は2倍。 MC-101が4トラック×64クリップなのに対し、MC-707は8トラック×128クリップです。プリセット音色(3,000以上)・ドラムキット(80以上)・エフェクトの種類数(トラック/マスターとも90種)はどちらも共通で、差は「同時に扱えるパート数」に集約されます。

操作系がテキスト表示からグラフィック表示へ。 MC-101は16文字×2行のバックライト付きLCDでしたが、MC-707は256×80ドットのグラフィックLCDです。クリップの一覧性が大きく変わります。

本体サイズと電源方式が変わる。 MC-101は224×132×61mm・716g(電池含む)で単3電池4本またはUSBバスパワーに対応していましたが、MC-707は426×263×60mm・2.1kgとひとまわり大きく、電源はACアダプター専用です。外に持ち出して電池で使う前提なら、MC-101のほうが向いています。

入出力の系統が増える。 MC-101のオーディオ出力はヘッドホンとaudio out(L/モノ・R)のみでしたが、MC-707はMIX OUTに加えてASSIGNABLE OUTとSEND/RETURNが独立しています。外部エフェクターを部分的に挟む使い方は、MC-707でないとできません。

ミキサー型レイアウトとSCATTERFEATURES

トラックごとに独立したフェーダーとノブ。 Roland公式製品ページによると、8トラックそれぞれにフェーダーとノブを持つ操作系です。海外レビューでは、この配置を同社のリズムマシンTR-8Sと同様の「ミキサーのような」レイアウトと評しています。

TR-REC方式のステップシーケンサー。 Roland公式製品ページの説明によれば、同社の往年のドラムマシンで採用されてきたTR-REC方式のステップ入力を継承し、最大128ステップまで対応します。

ZEN-Coreによる音作りの深さ。 ZEN-Core音源はTR-808・TR-909・TB-303など同社の資産を土台にしており、MC-101よりパラメータへのアクセスが広いとの指摘があります。プリセットをそのまま使うだけでなく、音を作り込みたい場面にも対応する余地があります。

どこで買うかPRICE

ストア税込状況購入
楽天市場¥126,5002026.10.19 取得時点の実売価格楽天市場で見る
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価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。中古・展示品・アウトレット品は今回の価格調査から除外しています。

同価格帯の3台と比べるALTERNATIVES

MC-707が唯一の正解ではありません。何を主役にしたいかで答えは変わります。

機種税込向いている人
AKAI Professional MPC One G2¥139,800サンプリングとDAW的なワークフローを重視したい人。詳しくは単体レビュー
Roland TR-8S¥112,200ドラムの音作りと質感に絞って追求したい人。詳しくは単体レビュー
Roland SP-404MK2¥72,800最安サンプリング主体で、価格を抑えて始めたい人。詳しくは単体レビュー

(AKAI MPC One G2は2026.09.17、Roland TR-8Sは2026.09.21、Roland SP-404MK2は2026.09.18時点の楽天市場での実売価格)

分かれ目は「何を主役にするか」です。サンプリングを多用したいならMPC One G2、ドラムの音作りに絞るならTR-8S、価格を抑えてサンプリング中心に始めるならSP-404MK2、内蔵音源の量とパート数の多さを両立したいならMC-707、という並びになります。

使った人は何と言っているかREPUTATION

Sound on Soundのレビューは、MC-707の8トラック分のフェーダーとノブが並ぶ操作系を姉妹機TR-8Sと同じくミキサー卓に近い並びだと評し、学習曲線はそれほど急ではないとしながらも、機能によっては相応のメニュー操作が避けられないと指摘しています。MusicRadarのレビューも、クリップ単位で曲を組み立てるワークフローを高く評価する一方、小さな画面ゆえにメニュー操作の比重が大きいこと、パッドの感度が重めで強めに叩かないとベロシティが出にくいことを弱点として挙げています。同誌は、フラッグシップ機Jupiter-Xと共通のZEN-Core音源によって同社の往年の楽器の音を呼び出せる点を評価しつつ、専用アナログ回路によるモデリング(ACB)を積む上位ブティック機とは異なる方式のため、そのぶん128ボイスという高い同時発音数と、サンプルを取り込んでの音作りの自由度を得ているとまとめています。サンプリング面では、ワンショットの録音やループのスライスができない点を課題としています。

Gearspaceのオーナー向けスレッドでは、内蔵音源の量そのものは評価される一方、公称3,000以上の音色・80以上のドラムキットのうち実用的に使えるのは一部にとどまるという指摘や、ドラムの音が単調に感じられるという辛口の意見も見られます。価格に見合うかどうかで意見が分かれており、単体で完結する用途では満足度が高い一方、外部機材と組み合わせるダウレス制作のメイン機としては物足りないとする声もあります。

実務的には、内蔵音源だけで曲を作り切る用途に向いており、サンプリングを多用する制作スタイルには他機種の検討も勧められます。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • 持ち出して電池駆動で使いたい人。 MC-707はACアダプター専用で、電池駆動に対応しません。外出先での短時間セッションが目的なら、単3電池でも動くMC-101のほうが向いています。
  • サンプリングを多用したい人。 ワンショットの録音やループのスライスができない点が海外レビューで指摘されています。サンプリング中心の制作ならAKAI MPC One G2やRoland SP-404MK2のほうが合います。
  • 4トラック以下で十分な人。 パート数がそこまで多くない曲作りなら、価格差を正当化できるほどの差は出ません。MC-101で足りるかどうかを先に確認してください。

次に読むNEXT

スペックの出典SOURCES

  • Roland公式製品ページ https://www.roland.com/us/products/mc-707/
  • Roland公式仕様ページ https://www.roland.com/us/products/mc-707/specifications/

価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.10.19時点)。alternatives表の価格は各機種の直近取得日を併記しています。

評判の参照元:

  • Sound on Sound「Roland MC-101 & MC-707」 https://www.soundonsound.com/reviews/roland-mc-101-mc-707
  • MusicRadar「Roland MC-707 review」 https://www.musicradar.com/reviews/roland-mc-707
  • Gearspace「MC707 relevance in 2024」 https://gearspace.com/board/electronic-music-instruments-and-electronic-music-production/1423389-mc707-relevance-2024-a.html

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