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アクセサリ / REVIEW

ゲインを目一杯まで上げなくても、静かなマイクがしっかり鳴ります|
マイクとインターフェイスの間に挟むだけで、音量不足を手前で解決します

2026.09.21 公開
ゲインを目一杯まで上げなくても、静かなマイクがしっかり鳴ります
MODEL
CL-1
CONCLUSION
出力の小さいダイナミックマイクやリボンマイクを使っていて、インターフェイスのゲインを目一杯まで上げないと音量が足りないなら、Cloudlifter CL-1が候補になります。マイクの手前で信号を持ち上げること、ファンタム電源をマイクに流さずリボン・チューブマイクも保護できること、増幅回路以外の余計な回路を挟まないシンプルな設計であること。この3点が理由です。

ゲインの余裕が足りないとき、インターフェイスを買い替える前にCONCLUSION

ダイナミックマイクやリボンマイクは、コンデンサーマイクに比べて出力が小さい設計です。安価なオーディオインターフェイスと組み合わせると、ゲインつまみを目一杯まで上げてもまだ音量が足りない、という状況が起こります。Cloudlifter CL-1は、この不足分をマイクとインターフェイスの間で解決する機材です。

選ばれる理由は3つです。

1. マイクの手前で信号を持ち上げる。 インターフェイス側のゲインをこれ以上上げられない状態でも、CL-1を挟むことで最大+25dBの増幅が得られます。dBは対数の単位で、+25dBは電圧にしておよそ18倍の増幅にあたります。インターフェイスのゲインを無理に上げずに済むため、プリアンプ自体のノイズが目立ちにくくなります。

2. ファンタム電源をマイクに流さない。 CL-1は動作用の電源として+48Vファンタム電源を利用しますが、これをマイク側にはそのまま通しません。リボンマイクや一部のチューブマイクはファンタム電源を直接受けると破損する恐れがあるため、この仕組みは安全に使ううえで重要です。

3. 余計な回路を挟まない設計。 クラスAのディスクリートJFET回路による2段増幅で、コンデンサーやレジスターなど音を劣化させやすい部品を極力使わない構成です。増幅だけに役割を絞った、シンプルな信号経路になっています。

どんなマイクに効果があるかCRITERIA

CL-1が効果を発揮する条件は限られています。ここを外すと、買っても効果を感じられません。

  • マイクが受動型(ダイナミック・リボン)かどうか。 CL-1が対象にしているのはこの2種類と、一部のチューブマイクです。SHURE SM7BやElectro-Voice RE20、当サイトで扱うRODE PodMicのような、必要ゲインが大きいダイナミックマイクとの組み合わせで効果が出やすくなります。
  • コンデンサーマイクではないか。 コンデンサーマイクはすでにファンタム電源で駆動され、出力も十分にあります。CL-1を挟んでも音量は変わらず、余計な出費になるだけです。
  • 今のゲインで音量は足りているか、ノイズだけが気になるか。 音量自体は足りているのにヒスノイズが気になる場合、原因はマイクの自己ノイズや部屋の暗騒音であることが多く、CL-1では解決しません。CL-1が効くのは「ゲインが足りずに音量が小さい」場合に限られます。

スペックの要点SPEC

すべて Cloud Microphones 公式製品ページの記載です。公式ページに外形寸法・重量の記載が無いため、本文・表のどちらにも書いていません。

項目内容
ゲイン最大+25dB(受動型マイク向け)
入力インピーダンス3kΩ(ダイナミック・チューブ・リボンマイク向け)
電源+48Vファンタム電源(動作用。マイク側には通過させない)
回路方式クラスA ディスクリートJFET回路による2段増幅
筐体スチール製。マイクスタンドや卓上での設置に対応(専用ストラップ付属)
入出力端子XLR(入力・出力各1系統、1ch仕様)
製造アメリカ国内生産

数字が示す意味を補足します。

+25dBの増幅 — 電圧に換算するとおよそ18倍です。出力の小さいダイナミックマイクの信号を、インターフェイスに届く前にこの分だけ持ち上げます。インターフェイス側のゲインをそのぶん低く保てるため、プリアンプ自体のノイズフロアが目立ちにくくなります。

入力インピーダンス3kΩ — ダイナミック・チューブ・リボンマイクの出力特性に合わせた値です。コンデンサーマイクはそもそも自身で信号を増幅する仕組みを持つため、この設計の恩恵を受けません。

ファンタム電源を通過させない — CL-1自体は+48Vで動作しますが、その電圧をマイク側にはそのまま流しません。ダイナミックマイクには影響しませんが、リボンマイクやチューブマイクを保護するうえで欠かせない仕組みです。

どこで買うかPRICE

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同価格帯の3台と比べるALTERNATIVES

CL-1が唯一の選択肢ではありません。使うマイクの本数や予算が違えば答えも変わります。

機種税込目安向いている人
Triton Audio FetHead1万円台マイクのXLR端子に直接挿す筒型で、ケーブルを1本減らしたい人
sE Electronics DM1 Dynamite1万円台前半1ch分の出費をできるだけ抑えたい人
Cloud Microphones CL-23万円台マイクを2本同時に使う人。2ch分を1台でまかないたい人

分かれ目は「使うマイクの本数」と「予算」です。1本だけ、できるだけ安く済ませたいならFetHeadやDM1、2本同時に使うならCL-2、1本を確実な作りで揃えたいならCL-1、という並びになります。

使った人は何と言っているかREPUTATION

Gearspaceのフォーラムには、SHURE SM7BやElectro-Voice RE20、リボンマイクとの組み合わせでCL-1を使うプロの声が多く投稿されています。高性能なプリアンプを持っていてもゲインを上げすぎるとノイズフロアが目立つため、CL-1を挟んで信号を先に持ち上げるという使い方が繰り返し紹介されており、マイク本来の低域と高域が出やすくなったという評価も見られます。SoundGuysのレビューでも、信号がクリーンで目立ったノイズの追加が無い点が評価されています。

一方で、CL-1は音量を持ち上げるだけの機材であり、部屋の暗騒音やマイク自体の自己ノイズを減らす機能は無いという指摘もあります。Gearspaceの別スレッドでは、SM57のようにもともと出力が十分なマイクに使っても効果が薄く、単にノイズフロアを持ち上げるだけだったという報告や、特定のインターフェイスとの組み合わせでハムノイズが乗ったという報告があります(原因が周辺の他の機器だったと後に判明したケースも含まれます)。放送用途で使っていたユーザーが導入から1週間で故障したという報告も見られ、個体差や耐久性を懸念する声も一定数あります。

実務的には、出力の小さいマイクとの組み合わせでは評価が安定しており、すでに音量が足りているマイクに追加しても効果は限定的という位置づけです。導入を検討する際は、まず手持ちのインターフェイスのゲインを目一杯まで上げた状態でどれだけ音量が不足しているかを確認し、それでも足りない場合に候補とするのが手堅い順序といえます。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • コンデンサーマイクしか使わない人。 コンデンサーマイクはすでに十分な出力を持っています。CL-1を挟んでも音量は変わらず、出費が増えるだけです。
  • 今のゲインで音量が足りている人。 音量自体に不満がなく、ノイズだけが気になる場合は原因がマイクの自己ノイズや部屋の暗騒音であることが多く、CL-1では解決しません。
  • 2本以上のマイクに使いたい人。 CL-1は1ch仕様です。2本同時に使うなら、1台で2ch分をまかなえるCL-2のほうが結果的に安く済みます。

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スペックの出典SOURCES

  • Cloud Microphones 公式製品ページ https://cloudmicrophones.com/products/cloudlifter-cl-1

価格は楽天市場の商品検索から取得しました。取得日は表に記載しています。

評判の参照元:

  • Gearspace「Cloudlifter = Waste of money?」 https://gearspace.com/threads/cloudlifter-waste-of-money.1036071/
  • Gearspace「Cloudlifter CL-1 *causes* distortion/line-noise?」 https://gearspace.com/board/connectors-cables-stands-and-accessories/1314220-cloudlifter-cl-1-causes-distortion-line-noise.html
  • SoundGuys「Cloud Microphones CL-1 Cloudlifter review」 https://www.soundguys.com/cloud-microphones-cl-1-cloudlifter-review-19742/

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