teenage engineeringのEP-133 K.O. IIは、電源を選ばず持ち出せるサンプラーです。単4形電池4本かUSB-Cで動作し、本体にマイクとスピーカーを内蔵しているため、外部機材を一切足さずにその場の音を録ってビートに変えられます。
選ばれる理由は3つです。
1. 電池と内蔵マイクだけで完結する構成。 公式仕様によれば、電源は単4形電池4本またはUSB-Cで、マイクとスピーカーを内蔵しています。パソコンもオーディオインターフェイスも無い場所で、思いついた音をすぐサンプリングできます。
2. 128MBメモリ・999サンプルスロット。 素材を抱える余裕が確保されており、9プロジェクト(各80,000ノート)・4グループ(各99パターン)という構成で、複数の曲のアイデアを並行して保存しておけます。
3. 12トラックとソングモード。 12トラックをサンプル・MIDIに自由に振り分けられ、ソングモードでシーンを最大99ポジションまで連結し、最大9,801小節の曲を組み立てられます。1グループあたりのパターン長も1〜99小節の範囲で個別に設定可能です。
比較の軸を先に決めます。
teenage engineering公式製品ページの記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サンプリング | 46kHz/16bit(内部信号処理は32bit) |
| メモリ・スロット | 128MBメモリ・999サンプルスロット |
| プロジェクト構成 | 9プロジェクト(各80,000ノート)・4グループ(各99パターン) |
| トラック | 12トラック(サンプル/MIDI) |
| ボイス数 | 16モノラル/12ステレオ |
| エフェクト | 6系統の送りエフェクト+マスターコンプレッサー、12種のパンチインエフェクト(感圧対応) |
| オーディオ入力 | ステレオ入力・24bit・SNR 96dBA・アナログゲイン0-12dB・最大8dBu(2.0Vrms) |
| オーディオ出力 | ステレオ出力(ヘッドホン/ライン兼用)・24bit・SNR 98dBA・最大5dBu(1.4Vrms) |
| MIDI | TRS Type A準拠・Sync 8/16 PPM・24ppqn |
| 電源 | 単4形電池4本またはUSB-C |
| 内蔵 | マイク・スピーカー内蔵 |
| サイズ・重量 | 240×176×16mm・620g |
数字が意味するところを訳します。
アナログゲイン0-12dB。 一般的なオーディオインターフェイス(Scarlett 2i2は69dB)と比べるとかなり狭いゲイン幅です。外部入力を使う場合は、あらかじめ音量の大きい音源を前提にした設計だと考えたほうが実情に合います。
16モノラル/12ステレオのボイス数。 同時に鳴らせる音の数の上限です。ドラム・ベース・シンセを重ねて鳴らす用途では、この上限を意識してパートを組む必要があります。
128MBメモリ・999サンプルスロット。 短いドラムサンプルなら数百個単位で抱えられる容量です。長尺のフレーズを多用する場合は、スロット数よりメモリの残量に先に当たることがあります。
内蔵マイク・スピーカーで、その場が録音ブースになる。 外部マイクや外部スピーカーを用意しなくても、本体だけで録音とモニタリングが完結します。パソコンを開かずに、思いついた音をすぐ形にできる構成です。
12種のパンチインエフェクトはパッドの押し込みに反応する。 感圧対応のパッドを強く押すほど効果がかかる設計で、演奏しながらリアルタイムに音を変化させられます。これとは別に、6系統の送りエフェクトとマスターコンプレッサーが常時使えます。
ソングモードで、ループ止まりだった構成を曲に組み上げられる。 シーンを最大99ポジションまで連結でき、1曲あたり最大9,801小節まで対応します。パターン長もグループごとに1〜99小節の範囲で個別に設定できるため、パートごとに異なる周期の展開を組めます。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥55,000 | 2026.09.17 取得時点の実売価格(128MB版) | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | JAN 4533940195186 での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「Teenage Engineering EP-133」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。初期の64MBモデルは販売終了しており、現在流通しているのは128MBモデルです。
EP-133が唯一の正解ではありません。予算と本格度で答えが変わります。
| 機種 | 税込 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Roland SP-404 MKII | ¥72,800最安 | ライブパフォーマンスでのサンプル再生・エフェクト操作を重視する人 |
| AKAI MPC One G2 | ¥139,800 | 内蔵マイクの手軽さより、プラグインや大容量ストレージでの本格制作を優先する人。詳しくはAKAI MPC One G2の単体レビューで解説しています |
| Elektron Digitakt II | ¥189,900 | ステレオサンプルの扱いや外部MIDI機器の統合をより作り込みたい人。詳しくはElektron Digitakt IIの単体レビューで解説しています |
(SP-404 MKIIとDigitakt IIは2026.09.13、MPC One G2は2026.09.17時点の楽天市場での実売価格)
分かれ目は「本体だけで完結させたいか」と「予算」です。電源とマイクを内蔵した手軽さを最優先するならEP-133、ライブでの操作性ならSP-404 MKII、予算をかけてでも本格的な制作環境を組みたいならMPC One GまたはDigitakt II、という並びになります。
発売直後の海外レビュー(gearnews、MusicRadar)は、サンプリングの手軽さを繰り返し評価しています。ボタン操作だけで録音が完結する点は、複数のレビューで一致して高く評価されています。一方、2023年発売の初期モデルはメモリが64MBでソングモードも無く、曲を通して構成できない点を弱点とする指摘が目立ちました。teenage engineeringはその後のファームウェア更新でソングモード・リサンプリング・ボイス数拡張を追加し、2026年にはメモリを128MBへ倍増した新版に切り替えています。現在楽天市場に流通しているのはこの128MB版です。
発売時期を問わず繰り返し挙がる不満点もあります。Gearspaceのフォーラムでは、輸送時の圧力でフェーダーがぐらつく個体があるという報告が複数あり、対策として3Dプリントパーツを自作するユーザーも見られます。MIDIのプログラムチェンジ送信やCCオートメーションの記録に対応していない点、音声出力がステレオ1系統のみで個別出力が無い点も、外部機材と組み合わせたい人からの指摘として繰り返し挙げられています。
サンプリングの手軽さとパンチインエフェクトの表現力は評価が安定しており、300ドル前後という価格を踏まえれば妥当という声が目立ちます。実務的には、曲を単体で完結させる道具というより、断片的なアイデアをすばやく形にする道具として向いています。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.09.17時点)。
評判の参照元: