F1-SP は、ZOOM のフィールドレコーダー F1 に、ショットガンマイク SGH-6 などを同梱したセットです。公式ページは、DSLRカメラの上に載せて使う構成を前面に出しています。
選ぶ理由は3つです。
1. 狙った方向の音だけを拾いやすい。 SGH-6 は超指向性(スーパーカーディオイド)のマイクです。周囲の雑音を抑え、正面の声や音をシャープに捉える用途を想定した設計と公式ページは説明しています。
2. カメラに載せるための部品が最初から揃う。 ショックマウント、風防、カメラ接続用のステレオミニケーブルが付きます。別に買い足さずにセットアップを済ませられます。
3. 本体が小さく軽い。 電池を除いて120g、64×79.8×33.3mmです。カメラの機動力を損ないにくい大きさです。
先に伝えておくことがあります。この機種は 32bitフロートに対応しません。公式の記録フォーマットは16bitと24bitのWAV、およびMP3です。一部の通販ページに「24bit float」と読める表記がありますが、メーカー公式の仕様には32bitフロートの記載がありません。録音レベルは自分で合わせる前提の機種です。
数値はすべて ZOOM 公式ページの記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記録フォーマット | WAV 44.1kHz/16bit・48kHz/16bit・48kHz/24bit・96kHz/24bit(BWF対応)/MP3 48〜320kbps |
| 付属マイク | ショットガンマイク SGH-6:スーパーカーディオイド・感度−32dB/1Pa・最大入力音圧122dB SPL |
| 入力ゲイン | SGH-6:−∞〜+50dB/外部入力:−12〜+36dB |
| 入力端子 | マイクカプセル入力・3.5mmステレオミニ(2.5Vプラグインパワー対応) |
| 電源 | 単4電池2本またはACアダプタ AD-17(DC5V/1A) |
| 電池持続時間 | SGH-6接続・48kHz/24bit・モノラルで、アルカリ約6.5時間/リチウム約11時間 |
| 記録メディア | microSD/microSDHC(Class 4以上・最大32GB) |
| サイズ・重量 | 64×79.8×33.3mm・120g(電池除く) |
効いてくる項目を訳します。
24bit/96kHzが上限 — 動画の音声では、48kHz/24bitで録るのが一般的です。96kHzは余裕として付いていると考えて構いません。上限の数字より、32bitフロートではないことのほうが選択に響きます。
入力ゲイン −∞〜+50dB — 小さい声でも持ち上げられる幅です。ただしゲインを上げるほど、本体のノイズやハンドリングノイズも一緒に持ち上がります(評判の節を参照)。
スーパーカーディオイド — 正面の感度が高く、横や後ろの感度を抑えたマイクの向きの特性です。話す人にマイクを向けて録る使い方に合います。
電池 約6.5時間 — アルカリ電池で約6.5時間、リチウム電池で約11時間という公式の目安です。長時間の撮影が多いなら、予備の電池かリチウム電池を勧めます。
microSD 最大32GB・Class 4以上 — 容量の上限が小さめです。この規格に合うカードを選ぶ必要があります。
公式ページが挙げている機能のうち、動画撮影に関わるものを選びました。
サウンドマーカー。 録音の開始と終了のときにトーン信号をライン出力します。カメラ側にも同じ音が入るので、映像と音声を編集で揃えるときの目印になります。
テストトーン。 カメラ側のオーディオ入力レベルを合わせるための機能です。
プリREC。 RECボタンを押す2秒前の音から録音します。押し遅れた冒頭を拾えます。
リミッターとローカットフィルター。 突然の大きな音と、低い風の音などを抑える機能です。
USBオーディオインターフェイス機能。 パソコンやiOS機器につなぐと、2in/2outのインターフェイスとして動作します(44.1kHz・48kHz/16bit)。
マイクカプセルの交換。 ズームのマイクカプセル交換システムに対応します。XYステレオマイクなど、録る対象に合わせて取り替えられます。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥19,000 | 2026.10.03 取得時点の新品実売価格 | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | JAN 4515260018802 での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「ZOOM F1-SP」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。
| 機種 | 税込 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ZOOM F2-BT | ¥14,780最安 | 服につけて録る人。32bitフロートでレベル調整の失敗を減らしたい人 |
| ZOOM H1 XLR | ¥18,899 | XLRマイクを2本つなげたい人。内蔵マイクは持ちません |
| ZOOM F1-LP | 未確認 | 同じF1シリーズで、ラベリアマイクを使う構成にしたい人 |
(価格は各記事の取得日時点の楽天市場での実売価格。F1-LPは本記事では価格を確認していません)
32bitフロートが選ぶ理由になるなら、32bitフロートのレコーダーを比べた記事から選んでください。F1-SP は、ショットガンマイクをカメラに載せる構成が最初から1箱に入っている点で選ぶ機種です。
英語圏のレビューと、Reddit の撮影・フィールド録音コミュニティの声を Equipboard が集約した記述を材料にしています。Thomann の購入者評価は5点満点中4.4(26件、2026.10.03確認)です。
褒める声が多いのは、小さくて持ち運びやすいこと、電池が長持ちすること(ラベリアマイクなら13時間超という投稿)、マイクカプセルを替えて広く使えることです。価格の割に十分な音という評価もあります。SGH-6は暖かく厚みのある音という声もあります。
不満は複数の媒体で重なります。まず、ハンドリングノイズです。ショックマウントを使っても、手や付属のケーブルが触れた音を拾うという指摘があり、Videomaker のレビューでも、ゲインを上げるとマウントに触れた音が目立つと述べられています。次に、無線の電波の混入です。住宅地で歩き回ると目立つという投稿があり、ノイズフロアもやや気になるという声があります。静かな環境の録音には向きにくい面があります。
細かい不満としては、録音ボリュームの刻みが分かりにくい点、電池の蓋が壊れやすいという報告、カプセルとの接続部のぐらつき、三脚ネジがない点があります。カードの規格を受け付けないことがあるという指摘もありました。ファンタム電源は使えません。
評価が割れるのは音質で、「十分」と「ノイズが気になる」が並びます。屋外の環境音やインタビューを撮る用途なら許容できる人が多い一方、静かな室内での収録には向かないと読めます。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました。取得日は表に記載しています。
評判の参照元: