Focusrite ScarlettやSteinberg UR22Cなどのオーディオインターフェイスには、Cubase AIやCubase LEという簡易版が付属しています。曲を作り込んでいくと、これらの簡易版はトラック数やVST3インストゥルメントの読み込み数に上限があり、途中で作業が止まってしまうことがあります。Cubase Artist 15は、この上限を取り払った、Steinberg DAWの中間グレードです。
無料版の次にArtist 15が選ばれる理由は3つです。
1. トラック数・VST3インストゥルメント数の上限がない。 AI・LEでは一定数までしか使えないオーディオトラックやインストゥルメントトラックが、Artist以上では無制限になります。曲が複雑になっても機能制限で作業が止まりません。
2. Pattern Sequencerでコード・リズムを組み立てられる。 Cubase 15で追加されたPattern Sequencerは、ステップ入力・カスタムスケール・ランダマイザーを使って単音・和音のフレーズを作る機能です。鍵盤を弾く自信がなくても、パターンを組み合わせて曲の骨格を作れます。
3. Steinberg本体の開発ロードマップに乗る。 Cubaseは無料版・Elements・Artist・Proという段階を踏むSteinbergの主力製品です。Artist以上を持っていれば、以後のメジャーアップデートやアップグレード版の対象になります。
比較の軸を先に決めます。DAW本体をどのグレードにするか迷ったときに効いてくる条件は主に3つです。
公式ダウンロードページの記載に基づいて、動作環境を並べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ライセンス形態 | 買い切り(ダウンロード納品・シリアルメール納品) |
| 対応OS(Windows) | Windows 10 64bit 22H2以降/Windows 11 64bit 24H2以降(Arm版含む) |
| 対応OS(macOS) | macOS 14・15・26(Intel・Apple Silicon対応) |
| 対応プラグイン形式 | VST3(推奨)・VST2(レガシー)。Cubase自体はDAW本体のため、AU・AAX形式のプラグインホストとしては動作しません |
| スタンドアロン | 本体がDAWそのものなので該当なし(単体アプリケーションとして起動) |
プラグイン形式がVST系のみである点が、他社DAWとの大きな違いです。macOS用のAU規格やPro Tools用のAAX規格のプラグインを持っている場合、Cubase上ではVST版(あれば)を別途用意する必要があります。プラグインを購入する前に、対応形式にVST2・VST3が含まれているか確認しておくと安心です。
Pattern Sequencer — パターンで曲の骨格を作る。 モノフォニック・ポリフォニックの両方のパターンをステップ入力で作れる機能です。ArtistとPro両方のグレードに搭載されており、鍵盤演奏に頼らずリズム・コード進行を組み立てられます。
Expression Mapsの刷新。 音源に対する演奏表現(スタッカート・レガートなど)の切り替えを管理する機能で、設定のしやすさと、キーエディタ・スコアエディタとの連携が改善されています。オーケストラ音源などを使う場合に効いてきます。
Pro版限定の新機能。 AIによるStem Separation(既存の音源からパートを分離する機能)や、新しいモジュレーター(Random Generator・Sample and Hold・Wavefold LFOなど)、ダイナミクス処理のUltraShaperはPro版のみに搭載されています。Artistではこれらは使えません。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥39,600 | 2026.08.26 取得時点の実売価格(通常版・ダウンロード納品) | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | ダウンロード納品のためJANが無く、製品名検索の結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「Steinberg Cubase Artist 15」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
ダウンロード納品のソフトのため、価格が販売店ごとに変わることがあります。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。なお学生・教員向けのアカデミック版は別価格・別ライセンス条件のため、この表には含めていません。
Cubase Artist 15が唯一の正解ではありません。必要な機能と予算で答えが変わります。
| 選択肢 | 想定価格帯 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Cubase Elements 15 | Artistより安価 | トラック数の上限は解消したいが、Pattern Sequencerなど作曲支援機能までは求めない人 |
| Cubase Pro 15 | Artistより高価 | AI Stem SeparationやUltraShaperなど、Pro限定機能まで使いたい人 |
| PreSonus Studio One | 製品による | Cubase以外のDAWも比較検討したい人。AU/AAXなど対応プラグイン形式の幅を重視する場合の候補 |
分かれ目は単純です。上限解消だけならElements、作曲支援機能まで欲しいならArtist、AIによる高度な処理まで求めるならPro、という並びになります。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.08.26時点)。