PreSonusのErisシリーズは、モニタースピーカーの入門機として長く選ばれてきたラインです。旧世代の「Eris E3.5」はメーカー直販ですでに完売表示となっており、現在市場に流通しているのは後継にあたる「Eris 3.5 2nd Gen」です。この記事ではこの現行モデルを扱います。
選ばれる理由は3つです。
1. ペアで2万円を切る価格帯。 モニタースピーカーとして販売されている製品の中では、最も手を出しやすい価格帯の一つです。
2. 価格の割に入力端子が豊富。 バランス1/4インチTRSとRCAをそれぞれ2系統ずつ、ステレオミニも備えています。オーディオインターフェースとパソコンのライン出力を同時につなぐ、といった使い方が価格を考えると意外なほど柔軟です。
3. Bluetooth対応の上位機(3.5BT)が同ラインにある。 有線での正確なモニタリングを基本にしつつ、必要に応じてワイヤレス対応モデルへの選び替えもしやすいラインナップです。
モニタースピーカーは音を心地よく聞かせる機材ではなく、録音のアラをそのまま聞くための機材です。この前提の詳しい違いは別記事に譲ります。
Eris 3.5 2nd Genは「初期費用の低さ」を最優先したい、これから機材をそろえ始める人に向いた選択です。
すべてPreSonus公式ページ(presonus.com)の記載です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ユニット構成 | 3.5インチ ウーブン・グラスファイバーウーファー+1インチシルクドームツイーター |
| 再生周波数帯域 | 80Hz〜20kHz |
| アンプ出力 | 50W(Class AB、片側25W×2) |
| 最大音圧レベル | 98dB SPL(ピーク、1m時) |
| 外形寸法 | 幅141×高さ210×奥行き164mm |
| 入力端子 | ステレオ1/8インチミニ、バランス1/4インチTRS×2、アンバランスRCA×2、ステレオヘッドホン出力 |
| 質量 | 公式ページに記載なし(未確認) |
再生周波数帯域 80Hz〜 — この記事で扱う6機種の中では最も下限が高い数値です。キックの芯や低いベースラインの一部は、この機種単体では十分に確認できない可能性があります。ボーカルやギター、中高域中心の打ち込みなど、低域への依存度が低い作業から始めたい人に向いた特性です。
アンプ出力 片側25W×2、トータル50W — 同価格帯の中では標準的な数字です。宅録・自宅DTMで必要になる音量には十分対応しますが、大音量での余裕という点では上位機種に譲ります。
入力端子の多さ — 1/4インチTRSを2系統、RCAを2系統備えている点は、この価格帯としては手厚い部類です。オーディオインターフェースからの出力とパソコンのライン出力を同時に接続し、切り替えて使う、といった構成が追加機材なしで組めます。
最大音圧レベル98dB — 「機材が歪まずに出せる音量の上限」の目安です。宅録・自宅DTMで問題になる音量域はおおむねカバーしていますが、この記事で扱う機種の中では控えめな数字です。
Eris 3.5 2nd Genは1台のパッケージにステレオペア(2本)が同梱される製品で、単体(1本)販売はありません。
| 販売形態 | ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|---|
| ペア(2本、1パッケージ) | 楽天市場 | ¥19,800 | 2026.08.25 取得時点の実売価格(イシバシ楽器) | 楽天市場で見る |
| — | Amazon | リンク先で確認 | JAN 0673454011870 での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| — | サウンドハウス | 未確認 | — | — |
Bluetooth対応の上位機「Eris 3.5BT 2nd Gen」は、同時期の実売でおよそ¥21,000〜25,000のペア価格帯でした。無線接続が不要なら、有線のみの本機のほうが安く済みます。
Eris 3.5 2nd Genが唯一の正解ではありません。同じ小型クラスの主要機種と比べます。
| 機種 | 税込(ペア) | 向いている人 |
|---|---|---|
| YAMAHA HS3 | ¥29,400 | 予算をやや上げてでもHSシリーズの「素の音」基準を優先したい人 |
| IK Multimedia iLoud Micro Monitor | ¥66,000 | DSP補正やBluetoothなど機能面を重視したい人 |
| YAMAHA HS5(1本×2) | ¥48,400 | 低域の物理的な余裕を優先し、価格より特性を重視したい人 |
(価格はいずれも2026.08.25時点の楽天市場での実売価格。HS5は1本価格を2本分に換算)
Eris 3.5 2nd Genはこの中で最も安価です。価格を最優先するならこの機種、入力の多さより低域の物理特性を優先するならHS3、という住み分けになります。まず動く環境を安く作り、必要になったタイミングで上位機種に買い替える、という段階的な選び方にも向いています。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました。取得日は各表に記載しています。