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モニターヘッドホン / REVIEW

アンプなしでも鳴らせるようになった、開放型のリファレンス機|
旧型は250Ωでアンプ前提でしたが、MK IIは30Ωに下がり直挿しでも十分な音量が出ます

2026.09.17 公開
アンプなしでも鳴らせるようになった、開放型のリファレンス機
MODEL
DT 1990 PRO MK II
CONCLUSION
開放型のリファレンス級ヘッドホンを探しているなら、beyerdynamic DT 1990 PRO MK IIが候補になります。インピーダンスが旧型の250Ωから30Ωに下がり、オーディオインターフェースやパソコンの出力に直挿ししても十分な音量が取れるようになったこと。3ピンミニXLRの着脱式ケーブルを3m直線・5mコイルの2本標準で備え、断線時も本体ごと買い替えずに済むこと。TESLA.45ドライバーで、開放型としては異例の低域の力強さを持つこと。この3点が理由です。

アンプが要らなくなった、という変化CONCLUSION

DT 1990 PROには旧型があります。250Ωという高いインピーダンスで、パソコンの出力だけでは音量が不足しがちな、ヘッドホンアンプを前提にした設計でした。楽天市場でも旧型(無印・250Ω)は現在すべて中古出品で、新品は流通していません。

MK IIはこの前提を変えました。インピーダンスが30Ωに下がり、オーディオインターフェースやノートパソコンのヘッドホン出力からでも十分な音量が取れます。理由を3つに整理します。

1. インピーダンス30Ωで、アンプなしでも鳴らせる。 旧型の250Ωは、多くの一般的な出力では音量が足りず、ヘッドホンアンプの追加がほぼ前提でした。MK IIは30Ωまで下がり、その前提が外れています。

2. 3ピンミニXLRの着脱式ケーブルが2本付属する。 3m直線ケーブルと5mコイルケーブルが標準で付属し、断線してもケーブルだけ交換できます。本体を買い替える必要がありません。

3. TESLA.45ドライバーによる、開放型としては異例の低域。 45mmのTESLA.45ドライバーを2基搭載し、開放型にありがちな低域の薄さを抑えた設計です。

何を軸に選ぶかCRITERIA

  • 開放型でよいか、密閉型が必要か。 開放型は音が外に漏れます。収録中のモニターや、周囲への音漏れを避けたい環境には向きません。
  • 価格帯として投資に見合うか。 10万円台の機種です。まず開放型を試したい段階なら、価格を抑えた機種から始める選択肢もあります。
  • ケーブルの交換性を重視するか。 長期間使う前提なら、着脱式ケーブルであることの価値は大きくなります。

スペックの要点SPEC

すべてbeyerdynamic公式サイトの記載です。

項目内容
型式開放型スタジオヘッドホン
ドライバーTESLA.45(45mm)
インピーダンス30Ω
音圧レベル94dB SPL(1mW/500Hz)/110dB SPL(1V/500Hz)
再生周波数帯域5〜40,000Hz
全高調波歪率(THD)0.06%未満(500Hz)
最大入力100mW
遮音性12dBA
質量376g(ケーブル除く)
接続端子3ピンミニXLRコネクタ
付属ケーブル3m直線ケーブル・5mコイルケーブル(ロック式ミニXLR)
付属品イヤーパッド2種(Producing Velour/Mixing & Mastering Velour)、ハードケース

数字が示す意味を補足します。

インピーダンス30Ω — 「どれだけ電流を流しやすいか」の指標で、数字が低いほど一般的な機器の出力で鳴らしやすくなります。旧型の250Ωは、スマートフォンやパソコンの内蔵出力では音量不足になりやすい水準でした。30Ωまで下がったことで、専用のヘッドホンアンプを別途用意しなくても実用的な音量が取れます。

音圧レベル94dB SPL(1mW/500Hz) — 少ない電力でどれだけ音量が出るかの指標です。インピーダンスが下がったことと合わせて、非力な出力からでも扱いやすい設計になっています。

遮音性12dBA — 開放型ヘッドホンの宿命で、外の音が耳に入りやすく、逆に自分の音も外に漏れます。収録中に周囲へ音が漏れるのを避けたい環境や、外部の音を遮断したい環境には向きません。あくまで自宅での作業用と考えてください。

質量376g(ケーブル除く) — 軽い部類ではありません。長時間のミキシング作業でヘッドバンドのパッドの効きが問われる重さです。イヤーパッドが2種類付属するのは、この重さを含めた装着感を自分で調整できるようにするための設計だと考えられます。

イヤーパッド2種(Producing/Mixing & Mastering) — Producingパッドは低域寄り、Mixing & Masteringパッドはより解析的な音に寄ると案内されています。1台で用途に応じて音の傾向を変えられます。

どこで買うかPRICE

ストア税込状況購入
楽天市場¥98,5052026.10.19 取得時点の実売価格(新品・30Ω)楽天市場で見る
Amazonリンク先で確認JAN 4589702694497 での検索結果を開きますAmazonで見る
サウンドハウスリンク先で確認「beyerdynamic DT 1990 PRO MK II」での検索結果を開きますサウンドハウスで見る

価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。なお旧型(無印・250Ω)は新品の流通がなく、楽天市場では中古のみの取り扱いです。本ページの価格・仕様はすべてMK II(30Ω)のものです。

同価格帯の3台と比べるALTERNATIVES

DT 1990 PRO MK IIが唯一の正解ではありません。遮音性や価格帯で答えが変わります。

機種税込向いている人
beyerdynamic DT 1770 PRO MK II¥98,505同じTESLA.45ドライバーで、密閉型の遮音性が欲しい人
beyerdynamic DT 900 PRO X¥44,748最安開放型を試したいが、まず価格を抑えたい人
audio-technica ATH-R70xa¥49,500国産の開放型リファレンスヘッドホンを試したい人

(価格はいずれも2026.09.17時点の楽天市場での実売価格)

分かれ目は「遮音性が要るか」と「予算」です。密閉型が要るならDT 1770 PRO MK II、まず開放型を試すだけならDT 900 PRO XやATH-R70xaから始めても十分です。DT 1990 PRO MK IIは、開放型が自分の環境に合うと分かった後の、上位の選択肢と考えるのが妥当です。

使った人は何と言っているかREPUTATION

DT 1990 PRO MK IIは海外の専門メディアでおおむね高評価です。SoundGuysは、パッド入りの金属バンドと金属シャーシによる堅牢な作り、厚みのあるイヤーパッド、直線・コイルの2本のケーブルが付属する点、94dB SPL(1mW)という低電力仕様でアンプなしでも鳴らせる点を評価しています。Basic Tutorialsも、旧型からインピーダンスが250Ωから30Ωに下がったことでアンプ依存が大きく減った点を変更点として挙げ、低域についても、開放型としては珍しいほど細かく力強いと評価しています。

一方で不満点として、SoundGuysは8kHz付近に目立つピークがあり高音が強調されやすいと指摘しています。ここはBasic Tutorialsの評価と食い違いがあり、同メディアはMK IIで8kHz付近が抑えられ、旧型より刺さりにくくなったと、むしろ改善点として扱っています。測定・試聴環境の違いによる差と考えられ、高音の刺さりやすさが気になる人は、店頭で試聴してから判断したほうが安全です。共通して指摘されているのは、376gという重さと開放型ゆえの遮音性の低さで、外出先での使用や収録中のモニターには向かないという評価です。

楽天のレビューはまだ集まっていません(2026.09.17時点で0件)。

実務的には、低電力でも鳴らせる扱いやすさは共通の評価が得られている一方、高音の質感は環境で印象が変わりやすい項目です。試聴の機会があれば、高域の刺さりやすさを自分の耳で確認してから購入するのが無難です。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • 密閉型の遮音性が必要な人。 開放型は音が外に漏れます。収録中のモニターや、周囲への音漏れを避けたい環境には向きません。
  • 開放型のモニターヘッドホンを初めて選ぶ人。 まずDT 900 PRO XやATH-R70xaのような価格帯で、開放型が自分の環境に合うか確かめてからでも遅くありません。
  • 装着の軽さを最優先したい人。 376g(ケーブル除く)は軽い部類ではありません。長時間の装着感を重視するなら、店頭での試着をおすすめします。

次に読むNEXT

スペックの出典SOURCES

  • beyerdynamic公式製品ページ(日本) https://beyerdynamic.co.jp/product/dt-1990-pro-mkii/
  • beyerdynamic公式製品ページ(欧州) https://europe.beyerdynamic.com/p/dt-1990-pro-mk-2

価格は楽天市場の商品検索から取得しました(2026.10.19時点)。

評判の参照元:

  • SoundGuys「Beyerdynamic DT 1990 PRO MKII review」 https://www.soundguys.com/beyerdynamic-dt-1990-pro-mkii-review-133646/
  • Basic Tutorials「beyerdynamic DT 1990 Pro MKII Review」 https://basic-tutorials.com/reviews/gadget-reviews/beyerdynamic-dt-1990-pro-mkii-review/
  • RTINGS「Beyerdynamic DT 1990 PRO MKII Review」 https://www.rtings.com/headphones/reviews/beyerdynamic/dt-1990-pro-mkii

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