audio-technicaのコンデンサーマイクを調べると、必ず比較対象になるのがAT2020とAT2035です。同じ単一指向性コンデンサーですが、AT2035はAT2020の入門的な位置づけから一段上げた、ノイズ対策と防振対策を強化したモデルという違いがあります。
上位モデルとして選ぶ理由は3つです。
1. S/N比がAT2020より8dB高い。 AT2035のS/N比は82dB以上、AT2020は74dBです。数値が大きいほど、静かな場面でマイク自体のサーというノイズが目立ちません。
2. ローカットフィルターを切り替えられる。 audio-technica公式は「エアコンの騒音などを低減する80Hzローカットフィルタースイッチ」と説明しています。防音対策が完全でない部屋でも、スイッチひとつで低音のノイズを減らせます。
3. 専用ショックマウントが標準付属。 AT2020は別売りのショックマウントを用意する必要がありますが、AT2035は「専用ショックマウント、マイクポーチを付属」と公式に明記されています。振動対策を追加購入せずに始められます。
比較の軸を先に決めます。
audio-technica公式の仕様表に記載された数値です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| マイク方式 | バックエレクトレットコンデンサー型 |
| 指向性 | 単一指向性 |
| 周波数特性 | 20Hz〜20,000Hz |
| 感度 | -33dB(0dB=1V/1Pa、1kHz) |
| 最大入力音圧レベル | 148dB SPL(1kHz、THD1%) |
| S/N比 | 82dB以上(1kHz、1Pa) |
| ローカット | 80Hz、12dB/oct(スイッチ切り替え式) |
| 出力インピーダンス | 120Ω平衡 |
| 電源要件 | ファンタムDC11〜52V・消費電流3.8mA |
| 質量 | 403g |
数字のままでは判断できないので、AT2020との違いが出る項目を訳します。
感度-33dB(AT2020は-37dB) — AT2035のほうが出力が大きいマイクです。同じゲイン設定でも、より大きな信号をオーディオインターフェイスに送り込めます。
S/N比82dB以上(AT2020は74dB) — 8dBの差は、静かな場面でのノイズの目立ちにくさに直結します。防音対策が中途半端な部屋でノイズが気になっていたなら、この差が効いてきます。
最大入力音圧レベル148dB SPL(AT2020は144dB SPL) — かなり大きな音まで音割れせずに録れます。近くで大声を出す用途や、音量の大きい楽器の収音でも余裕があります。
質量403g(AT2020は345g) — AT2035のほうが重いマイクです。ショックマウントが標準付属するぶん、マイクアームやスタンド側の耐荷重に少し余裕を見ておくと安心です。
電源要件 ファンタムDC11〜52V・3.8mA — AT2020(48VDC・2mA)より対応電圧の幅が広く、消費電流もやや多めです。基本的には48Vファンタム電源対応のオーディオインターフェイスであれば問題なく動作します。
80Hzローカットフィルタースイッチ。 audio-technica公式は「エアコンの騒音などを低減する80Hzローカットフィルタースイッチ」と説明しています。マイク側面のスイッチで切り替えられ、外部機材を追加せずに低音域のノイズを減らせます。
専用ショックマウントの標準付属。 AT2020では別売りになる振動対策用のショックマウントが、AT2035では標準で付属します。マイクスタンドやアームを伝わる振動・机を叩く音などのノイズを、追加購入なしで抑えられます。
単一指向性の収音特性。 audio-technica公式は「サイドとリアの収音を抑え、狙った音だけを捉える単一指向性を採用」と説明しています。AT2020と同じ単一指向性ですが、上記のノイズ対策と組み合わさることで、より静かな録音環境を作りやすくなっています。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
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AT2035が唯一の正解ではありません。目的や予算が違えば答えも変わります。
| マイク | 種類 | 向いている人 |
|---|---|---|
| audio-technica AT2020 | コンデンサー | 基準機からコンデンサーマイクを始めたい人。詳しくはaudio-technica AT2020の単体レビューで解説しています |
| audio-technica AT2020USB-X | コンデンサー(USB接続) | オーディオインターフェイスを別途持たず、USBだけで完結させたい人。詳しくはaudio-technica AT2020USB-Xの単体レビューで解説しています |
| SHURE SM58 | ダイナミック | 防音のない部屋で環境音を拾いたくない人。違いはコンデンサーマイクとダイナミックマイクの違いで解説しています |
分かれ目は単純です。予算を抑えて基準機から始めるならAT2020、ノイズ対策とローカットスイッチを重視するならAT2035、USB接続で機材を減らしたいならAT2020USB-X、という並びになります。
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