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グルーヴボックス / REVIEW

YAMAHA SEQTRAK|
パソコンを開かずに、その場で曲が1曲できあがる機材です

2026.08.22 公開 / ヤマハ / JAN 4957812675369
YAMAHA SEQTRAK
MODEL
SEQTRAK
実売(税込)
¥55,000
CONCLUSION
パソコンを開かずにその場で作曲・演奏まで完結させたいなら、YAMAHA SEQTRAKが候補になります。11トラックの音源とシーケンサーが本体1台に収まっていること、スピーカーとマイクを内蔵し外部機材なしで音出し・サンプリングができること、バッテリー駆動で場所を選ばず使えること。この3点が理由です。

「ミュージックプロダクションスタジオ」という名前の意味CONCLUSION

SEQTRAKはYAMAHAが「シーケンサー」でも「シンセサイザー」でもなく「ミュージックプロダクションスタジオ」と呼んでいる機材です。作曲・録音・演奏・サンプリングまでを、この1台の中で完結させる設計になっています。

パソコンを使った制作とは別の選択肢として面白い理由は3つです。

1. 音源とシーケンサーが最初から1台にまとまっている。 AWM2音源と4オペレーターのFM音源という2つの音源方式を搭載し、最大11トラックを内蔵シーケンサー(最大128ステップ)で組み立てられます。DAWソフトを立ち上げなくても、電源を入れた瞬間から音を鳴らして組み立て始められます。

2. スピーカーとマイクが内蔵されている。 2.3cm・1Wのスピーカーと内蔵マイクを備えているため、外部のモニタースピーカーやオーディオインターフェイスが無くても、音を確認しながらその場でサンプリング(周囲の音を録って素材にする)までできます。

3. バッテリーで駆動する。 連続使用時間は3〜4時間で、電源を気にせず部屋の外でも使えます。ソファでも、外の景色を見ながらでも、思いついた場所でそのまま作業を始められる機材です。

グルーヴボックス系機材を選ぶ基準CRITERIA

比較の軸を先に決めます。SEQTRAKのような「1台完結型」の機材を選ぶときに効いてくる条件は主に3つです。

  • 音源の作り込みを重視するか、手軽さを重視するか。 SEQTRAKは2つの音源方式と多彩な内蔵エフェクトを持ちますが、専用シンセサイザーほど1音源あたりの作り込みに特化した機材ではありません。「気軽に音を組み立てる」ことに寄せた設計です。
  • サンプリング機能が要るか。 内蔵マイクでその場の音を録って素材にできる機種は、実は多くありません。身の回りの音をそのまま曲に取り込みたいかどうかで、選ぶべき機種が変わります。
  • 外に持ち出して使いたいか。 バッテリー駆動・軽量(0.5kg)という条件は、部屋の中だけで完結する機材にはあまり重視されない要素です。

スペックの要点SPEC

YAMAHA公式の仕様ページに記載された数値です。

項目内容
音源方式AWM2、FM(4オペレーター)
トラック数11
シーケンサー最大ステップ数128
内蔵エフェクトリバーブ12タイプ、ディレイ9タイプ、マスターエフェクト85タイプ、シングルエフェクト85タイプ、マスターEQ5バンド、トラックごとのLP-HPフィルター
スピーカー・マイクスピーカー2.3cm・1W、MEMSマイク内蔵
バッテリー駆動時間3〜4時間
サイズ・重量343×38×97mm・0.5kg
接続端子USB Type-C(電源・MIDI to Host・MIDI to Device・Audio)、PHONES(ステレオミニ)、AUDIO IN(ステレオミニ)、MIDI IN/OUT

数字のままでは判断できないので、意味を訳します。

11トラック・最大128ステップ — ドラム・ベース・メロディなど最大11個のパートを同時に組み立てられ、1つのパターンは最大128ステップ(細かく打ち込める単位)まで伸ばせるということです。1曲分の構成をこの本体だけで最後まで組み立てられる規模感です。

内蔵エフェクト85タイプ(マスター・シングルとも) — リバーブやディレイといった基本のエフェクトに加えて、合計170種類近いエフェクトのバリエーションが用意されているということです。DAWでプラグインを探し回らなくても、本体だけで音の質感を大きく変えられます。

MEMSマイク内蔵・AUDIO IN端子 — 内蔵マイクでその場の音を直接録音できるほか、外部機器の音をAUDIO IN端子から取り込むこともできます。生活音や外の環境音を素材として曲に組み込む、という使い方が最初から想定されています。

USB Type-C 1端子で電源・MIDI・オーディオを兼ねる — 端子がひとつにまとまっているため、パソコンと接続する際のケーブル本数を減らせます。MIDI to Host(パソコンのDAWと連携)、MIDI to Device(外部MIDI機器の制御)の両方に対応しており、単体でも外部連携でも使える設計です。

「その場で完結する」を支える機能FEATURES

2つの音源方式の使い分け。 AWM2はピアノやストリングスなど生楽器の再現を得意とする音源方式で、FM(4オペレーター)は金属的な音色やベースなど、電子的な質感を作るのに向いた方式です。性格の違う2つの音源を1台で切り替えながら使えます。

内蔵マイクによるサンプリング。 外部のレコーダーやオーディオインターフェイスを用意しなくても、本体のマイクで周囲の音をそのまま録って音源として使えます。日常の音を素材にする、という制作の入り口を機材1台で完結させています。

バッテリー駆動と本体スピーカー。 電源とモニタースピーカーの両方を内蔵しているため、コンセントの位置やヘッドホンの有無に左右されずに音を確認しながら作業できます。3〜4時間という駆動時間は、1回の作業セッションとしては十分な長さです。

どこで買うかPRICE

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ブラックモデルも展開されています。価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。

似た立ち位置の機材と比べるALTERNATIVES

SEQTRAKが唯一の選択肢ではありません。何を重視するかで答えが変わります。

機材想定価格帯向いている人
ROLAND MC-1015万円台後半シーケンサー・音源としての作り込みをより重視したい人
KORG electribe 24万円前後ダンスミュージック向けのビートメイキングに寄せたい人
BEHRINGER RD-61万円台後半最安まずはリズムマシン単体を安く試したい人

分かれ目は単純です。作曲・サンプリングまで1台で完結させたいならSEQTRAK、音源としての表現力を優先するならMC-101、価格を抑えてリズムマシンから始めたいならRD-6、という並びになります。

買わなくていい人DO NOT BUY IF

  • すでにDAWでの制作環境が整っていて、そこに不満がない人。 SEQTRAKの強みは「パソコンを開かずに完結する手軽さ」です。すでにパソコン中心の制作フローが確立しているなら、優先度は下がります。
  • 1つの音源をとことん作り込みたい人。 AWM2・FMという2方式を手軽に扱える機材である一方、専用のシンセサイザーほど1音源あたりのパラメータを深く作り込む設計ではありません。
  • 据え置きでの本格的なモニター環境を前提にしている人。 内蔵スピーカーは手軽な確認用の音量・音質です。制作の最終判断を内蔵スピーカーだけで行うのには向きません。

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スペックの出典SOURCES

  • YAMAHA SEQTRAK 公式仕様ページ https://jp.yamaha.com/products/music_production/music-production-studios/seqtrak/specs.html
  • YAMAHA SEQTRAK 公式製品ページ https://jp.yamaha.com/products/music_production/music-production-studios/seqtrak/index.html

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