volcaシリーズは電池駆動・スピーカー内蔵という手軽さで知られるコンパクト機材です。sample2は、その中でもサンプルを鳴らすことに特化した「volca sample」の後継にあたります。
見た目や基本操作は初代とほとんど変わりません。それでも買い替え・新規購入の候補になる理由は3つです。
1. サンプル入れ替えがUSB経由でできる。 初代はサンプルの入れ替えにスマホアプリでの録音・転送が必要でした。sample2はmicro-B USB端子を新たに備え、パソコン用のライブラリアンソフトで直接サンプルを転送できます。
2. サンプル容量が2倍。 200個のサンプルスロット(工場出荷時150個のプリセット+ユーザー用50個)を持ち、メモリ容量も8MB・最大130秒に増えています。初代は50個のユーザースロットのみでした。
3. パターンが10個から16個に増えた。 さらにChain機能でパターンをつなげられるため、16ステップを超える長い展開も組めます。
なお、sample2に内蔵マイクや録音用の入力端子はありません。サンプルの録音自体はパソコンやiOSアプリ側で行い、本体はあくまで「鳴らす・並べる」役割です。ここは初代から変わっていない制限です。
KORG公式ページの記載に基づく数値です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 音源方式 | PCMサンプル再生・最大同時発音数8ポリフォニック |
| パート数 | 10パート |
| サンプル数 | 200個(工場出荷時150プリセット+ユーザー用50スロット、上書き可能) |
| サンプルメモリ | 8MB・最大130秒、サンプリング周波数31.25kHz/16bit |
| シーケンサー | 16ステップ×16パターン(Chain機能で連結可能) |
| エフェクト | デジタルリバーブ(Mix調整)、アナログイソレーター(Bass/Treble) |
| 電源 | 単3形アルカリ/ニッケル水素電池×6本(駆動時間約10時間)、別売ACアダプターKA-350 |
| 接続端子 | ヘッドホン出力(3.5mmステレオミニ)、SYNC IN/OUT(3.5mmモノラルミニ)、MIDI IN、micro-B USB |
| 外形寸法・質量 | 193(W)×115(D)×45(H)mm・372g(電池含まず) |
サンプルメモリ 8MB・最大130秒 — ドラムやパーカッションの短い音を並べる用途では十分な容量です。ボーカルやシンセの長いフレーズを丸ごと入れる使い方には向きません。ここは公式スペック上の制約として先に押さえておく項目です。
パート数10・同時発音数8 — 10種類のサンプルをパートに割り当てられますが、同時に鳴らせるのは最大8音までです。10パートすべてを同じタイミングで重ねて鳴らす使い方はできません。
SYNC IN/OUT — MIDIとは別に、volcaシリーズ共通の同期端子です。他のvolcaやKORGのアナログ機材とテンポを合わせて連動させられます。単体で完結させるだけでなく、複数台を組み合わせるライブ用途を想定した端子です。
電源は単3形電池×6本 — ACアダプターなしで駆動でき、約10時間もちます。机の上に固定せず、電源を選ばずに使える点はvolcaシリーズ共通の強みです。
sample2で追加・強化された機能を3つに整理します。
micro-B USBポート。 新規搭載された端子です。パソコン用のライブラリアンソフト(Mac/Windows対応)でサンプルの試聴・整理・転送ができます。iOS用アプリ「AudioPocket」を使えば、iPhoneで録音した音を転送することも可能です。初代はスマホアプリでの手続きが必須でしたが、sample2はパソコン経由の選択肢が増えています。
STEP JUMP機能の強化。 ステップの移動モードが選べるようになり、演奏中の展開の作り方に幅が出ています。
グルーブ機能。 パートごとに発音タイミングを遅らせることで、スウィングやグルーブ感を作れます。打ち込みが機械的になりがちな機材において、人力に近いタイミングのズレを加えられる機能です。
一方で、初代にあった「Song Mode」はsample2では廃止されており、パターンの並び順の管理はライブラリアンソフト側で行う形に変わっています。パターンをまたいだ曲構成をハードウェア単体で組みたい人には、この変更が制約になります。
| ストア | 税込 | 状況 | 購入 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場 | ¥19,990 | 2026.09.07 取得時点の実売価格 | 楽天市場で見る |
| Amazon | リンク先で確認 | 「KORG volca sample2」での検索結果を開きます | Amazonで見る |
| サウンドハウス | リンク先で確認 | 「KORG volca sample2」での検索結果を開きます | サウンドハウスで見る |
価格は日々動きます。購入前に、表のボタンから最新の価格をご確認ください。
| 機種 | 税込 | 向いている人 |
|---|---|---|
| KORG volca sample(初代) | 新品流通が限られる | 中古を含めて価格を最優先したい人。USB転送は使えない |
| KORG volca beats | ¥22,000 | サンプル差し替えより、アナログ設計のドラム音そのものを重視したい人 |
| Teenage Engineering PO-33 K.O! | ¥18,700最安 | 内蔵マイクでその場でサンプリングしたい人。本体のみで録音が完結する |
(価格はいずれも2026.08.31時点の楽天市場での実売価格。KORG volca sample(初代)は新品の安定した流通が確認できませんでした)
分かれ目は「サンプルをパソコン経由で用意するか、本体だけでその場から録りたいか」です。sample2はパソコンやスマホでサンプルを用意する前提の機材で、本体単体でのマイク録音はできません。その場でのサンプリングを重視するならPO-33のような内蔵マイク機、アナログ回路の質感そのものを求めるならvolca beatsが候補になります。
volca sample2は「手堅い改良版」という評価でおおむね一致しています。Sound on SoundのレビューはUSB端子の追加を高く評価し、「サンプルとパターンの送受信が瞬時で手間がない」とした上で、メモリが8MB・130秒に倍増したこと、パターンが16個に増えChain機能で最大256ステップまで組めるようになったことを主な進化点として挙げています。150個の新しい工場プリセット(ヒップホップ系のサウンド)についても質の高さを評価しています。
不満点として繰り返し指摘されるのは、サンプリング機能そのものがない点です。同レビューは「サンプリング機能を持たないという根本的な制限」と明記しており、Gearspaceのユーザーからも、内蔵マイクや録音用の入力を追加してほしかったという声が上がっています。あるユーザーは「非常にマイナーなアップデートだ」と評しており、8MBというメモリ容量もドラム以外の長いサンプルには物足りないという指摘があります。初代のSong Mode廃止も、パターンの並び替えを本体だけで完結させたい人には後退と映る可能性があります。
実務的には、サンプルの録音・編集はパソコンかスマホ側の作業として割り切り、本体は「並べて鳴らす」役割に徹する使い方が前提になります。この前提を理解したうえで導入すれば、USB転送とパターン数の増加は素直に作業時間の短縮につながります。
価格は楽天市場の商品検索から取得しました。取得日は各表に記載しています。
評判の参照元: