
宅録でボーカルを録りたいとき、最初からオーディオインターフェイスとマイクを別々に揃えようとすると、選ぶ項目が増えて手が止まりがちです。実は ZOOM H1essential 1台だけでも、PCに繋いでDAWに録音するところまでたどり着けます。
理由は、H1essential が USB Type-C 接続でパソコンに挿すと「USBマイク」として認識される機能を公式に備えているからです。単一指向性のXYステレオマイクを内蔵しているため、外部マイクを別途買わずに、これ1台でボーカルの宅録が始められます。
ギターのライン録音や、手持ちのXLRマイクを同時に使いたくなった段階で、BEHRINGER UMC22 を足します。ここから先が本記事の「入門セット」です。
宅録初心者が最初につまずくのは、「録る前の確認」と「本番の録音」を同じ機材でやろうとして、どちらも中途半端になることです。この2台は役割を分けることで、そのつまずきを避けます。
「まず確認、それから本番」という順番を機材ごと分けておくと、本番の録り直し回数が減ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| マイク方式 | 90°XYステレオ(単一指向性) |
| 最大入力音圧 | 120dB SPL |
| 記録フォーマット | 最大96kHz/32bitフロート(WAV、ステレオ/モノラル) |
| 記録メディア | microSDHC(4GB〜32GB)/microSDXC(64GB〜1TB)※内蔵メモリなし |
| 電源 | 単四電池2本(アルカリ約10時間・リチウム約18時間) |
| 接続端子 | MIC/LINE IN(ステレオミニジャック)、PHONE/LINE OUT、USB Type-C |
| サイズ・重量 | 53.9×136.6×29.0mm・92g(電池含む) |
32bitフロート記録。 録音レベルを事前に細かく追い込まなくても、後からの音量調整で音が割れにくい記録方式です。宅録初心者がやりがちな「大きすぎて音割れ」「小さすぎて聞こえない」の両方に対して、失敗の許容範囲が広がります。試し録りの段階でこの余裕があるのは実用的です。
USB Type-CでUSBマイクになる。 本体をPCにUSB接続するだけで、追加のオーディオインターフェイスなしにDAWへ直接録音できます。この機能があるため、H1essentialは「確認用の録音機」であると同時に、「1台で完結する宅録の入口」にもなります。
単四電池で駆動。 専用の充電池ではなく、市販の単四電池で動きます。電池切れのときにコンビニで買い足せるのは、宅録を始めたばかりで機材トラブルに慣れていない段階では安心材料になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サンプルレート | 48kHz |
| マイクプリアンプ | Midas設計 |
| 入力 | XLR/TRSコンボ入力(マイク・ライン兼用)+1/4"インストゥルメント入力 |
| ファンタム電源 | 48V対応 |
| モニタリング | ダイレクトモニターセレクトスイッチ |
| 出力 | 1/4"TRS出力×2 |
(ビット深度・サイズ・重量は確認できた公式ページに記載がなく、本記事では未確認として扱います)
Midas設計のマイクプリアンプ。 Midasはミキサーで知られるブランドで、そのプリアンプ設計をこの価格帯のインターフェイスに採用しています。マイクの信号を増幅する部分の質が、価格のわりに割り切られていないという位置づけです。
XLR入力とインストゥルメント入力を同時に使える。 マイクとギターを別々の入力に挿して、同時に2系統として録音できます。弾き語りを一発録りするときも、歌とギターを別トラックに分けて後から音量バランスを調整できます。
48Vファンタム電源。 コンデンサーマイクを使う場合に必要な電源で、これが無いとコンデンサーマイクは動作しません。将来的にコンデンサーマイクを導入する余地を残せる仕様です。
| 機材 | 役割 | 価格(税込) | 購入 |
|---|---|---|---|
| ZOOM H1essential | 試し録り+USBマイクとしての本番録音 | ¥12,500 | 楽天市場で見る / Amazonで見る |
| 最安BEHRINGER UMC22 | マイク+ギターの2系統同時録音用IF | ¥9,350 | 楽天市場で見る / Amazonで見る |
合計 ¥21,850。H1essentialだけなら¥12,500で始められます。価格は日々動くため、購入前に表のボタンから最新の価格をご確認ください。
削るなら。 UMC22を後回しにして、H1essential単体(¥12,500)から始めます。ボーカルだけを録るなら、USBマイクとしての利用で十分に成立します。ギターを同時に録る必要が出てきた時点で追加すれば、無駄がありません。
足すなら。 UMC22のXLR入力に挿す専用のダイナミックマイクを追加すると、H1essentialの内蔵マイクよりも声だけに寄せた録音がしやすくなります。マイクは用途や好みで選択の幅が広いため、本記事では価格を含めた具体的な機種の提示を見送ります。
さらに上を目指すなら。 サンプルレートやゲインの余裕をもっと重視したい場合は、2万円台のオーディオインターフェイス(Focusrite Scarlett 2i2など)にステップアップする道もあります。この比較は別記事「2万円台IFから上位機へのステップアップ比較」で扱います。
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